機動戦士ガンダム
2127話
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ている……といった風でないのは、俺にとって助かった。
一応スライムの類を使って、家の中に監視カメラとその手の物がないのを確認すると、取りあえずケンの妻と娘の前に姿を現す。
「きゃっ……んん、んー!」
当然と言えば当然だったが、影から出てくるという俺の姿を見た瞬間、ケンの妻が悲鳴を上げそうになる。
それを咄嗟に口を押さえ、隣にいた娘の方も口を押さえ……うん、今のこの状況で俺の姿を見れば、間違いなく俺が犯罪者にしか見えないな。
そう思ったが、これが一番手っ取り早いのは間違いない。
「落ち着け。俺はケンの……友人? いや、まだそこまで親しくないな。知人? 同志? まぁ、ともあれそんな存在だ」
「……ん?」
いきなりケンの名前を出されたからだろう。ケンの妻は、暴れるのを止める。
娘の方も、父親の名前を俺が出したからだろう。騒ぐのを止めて、じっと俺を見ていた。
そんな2人を確認してから、俺はそっと手を離す。
手を離した瞬間にまた騒がれるんじゃないかと思って少し慎重になったが、幸い2人は特に騒ぐような事はなかった。
俺のようなあからさまに怪しい存在よりも、ケンの事が重要だということなのだろう。
「ケンは……あの人は、無事なんですか?」
「ああ、問題ない。ただ……いや、それよりもこれを見て貰った方が分かりやすいか。このディスクの中に入っている映像を再生出来るか? これ、ケンから預かってきた映像データなんだが」
「ちょっと待って下さい。……大丈夫です。見ても構いませんか?」
「ああ。俺が何か説明するよりも、直接見た方が手っ取り早く分かりやすいだろ」
俺が頷くと、すぐに映像データが再生される。
そこに映し出されたケンは、少し戸惑った様子で映像の向こうから話し掛ける。
そこで話された内容は、人質となっている者達をこの映像を持っていったアクセルという人物が解放してくれるという事。
そして、解放された後は一時的に匿って貰うが、本当にすぐにまた会えるという事。
……俺が異世界の存在だったり、ジオン・ズム・ダイクンの子供たるセイラの名前、そしてセイラがルナ・ジオンという国を建国する事……それらに関しては、言っていない。
いやまぁ、今は少しでも急いでここを脱出する必要がある以上、長々と話をしているような暇はないしな。
幸い、この大きな家で共同生活をしているのは、全員がケンの仲間達の家族らしいし。
人質は別々にしておいた方が逃げにくいと思うんだが、今のジオンにはそれだけの余裕もないのか。
もしくは、どうせ逃げられないと判断しているのか。
その理由はどうあれ、こっちとしては助かるのは間違いない。
異世界やらアルテイシアやらルナ・ジオンやらといった話は、それこそホワイトスター
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