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第百十三話 帝国軍にまた新たな元帥が誕生します。
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混ざった調子を聞きとれたものはほぼいなかっただろう。キルヒアイス、イルーナ、そしてフィオーナらを除いては。

* * * * *
 こうして、銀河帝国2番目の若き女性元帥が誕生したわけなのであるが――。

「・・・・・・・・。」

 当の本人は浮かぬ顔をしながら、終始ワイングラスに自分の顔を映していた。あまりにも黙り込んでいるので、万座はいつの間にか白けた雰囲気さえ漂い始めた。いつも周囲に気を使っている彼女らしからぬ振る舞いだった。


* * * * *
 シャロンからの宣戦布告後、ある日、ローエングラム陣営元帥府――。

 呼び出されたフィオーナは元教官の前に佇立していた。帝都に帰還し、あのシャロンの宣戦布告の後、フィオーナはしばらく待機(平常軍務はあるが)をしており、その間軍務の合間を縫ってシェーンコップら自由惑星同盟の人間と少数の歴史学者たちと本当の歴史の編纂、統合をしていたのである。

「教官、何の御用でしょうか?」
「あなたはイゼルローン方面から自由惑星同盟に侵攻する別働部隊を率いて一足先に出立し、イゼルローン要塞において情報収集を行ってほしいの。」
「・・・・・・・。」

 突然の呼び出しの突然の話に、フィオーナはしばらく沈黙を余儀なくされた。

「あなたに率いてもらう将帥について、リストを作成したわ。異論があれば申し出なさい。」

 フィオーナはリストを受け取って目を走らせたが、途端に顔色を悪くした。

「これは・・・・!!ですが、教官、これはあまりにも・・・・・!!」
「先日あなたも見たでしょう?シャロンの言動を。開戦についてはもう避けられない事態であることは明白。したがって、ローエングラム陣営としても官、民、そして軍が一体となって開戦準備を進めているわ。したがって、別働部隊と言えども、少数精鋭というわけにはいかないの。」
「それは、承知していますが・・・・・。これだけの大軍は原作のラグナロック作戦に匹敵するものです。そんな規模・・・私、今までに指揮を執ったことはありません!!」
「・・・・・・・。」
「・・・私、この前のブラウンシュヴァイク公討伐遠征軍でさえ、重荷になっていました。あの時は約10万隻前後でしたが、今回はそれをさらに上回る大軍です。到底・・・指揮できる自信がありません。」

 最後は小声になっていた。二人のほかに誰もいない部屋だからこそ、かろうじて相手の耳に届き得るほどの。

「ロイエンタール提督、ミッターマイヤー提督、若しくはキルヒアイス提督、あるいは教官、この補佐であれば喜んで私はお受けいたします。」
「フィオーナ。」

 かつての元教官は、じっと教え子を正面から見ながら彼女の言葉を聞いていたが、それが終わるとすぐに口を開いた。

「主力侵攻軍に
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