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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第四十八話 命の理由 3
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しく笑ってくれて……もう、誰にも優しくされないんだろうなって思っていたのに……フェイトさんは……」

エリオはそれ以上言う事ができず、涙を流した。

「私も同じなんです」

それまでエリオの話を聞いていたキャロが口を開いた。

「私の名前は、キャロ・ル・ルシエ。これは、ルシエ族のキャロを指す名前です。私はルシエ族の竜の巫女として生まれてきました」

キャロは傍らにいるフリードを撫でる。

「でも、その時の私はフリードを制御できなくて、たくさんの部族のみんなに怪我をさせてしまいました。それで、部族から追放される事になってしまったんです」

思わぬキャロの告白に、エリオを除いた全員が驚愕する。

「そ、それっていつの話なんだ?」

アスカが尋ねる。

「5年くらい前になりますね。制御できない力はどこに行っても受け入れてもらえず、管理局に保護されても、周りの人達は私の扱いに困っているようでした」

悲しそうに笑うキャロ。

「でも、フェイトさんが来てくれたんです。そして、何をやりたいのって聞いてくれて。それまでの私は、やってはいけない事ばかりを考えてて、やりたい事なんて思いつかなくて……そうしたら、フェイトさんが一緒に探そうって」

「フェイトさんがボク達を見つけてくれたから……いま、ここにいれるんです。これが、ボクの話たかった事です」

しばしの沈黙。

「よかったじゃん。エリオもキャロも、自慢できるお母さんがいてさ」

明るい声でアスカが笑う。

「そうだよ、エリオ、キャロ。私もフェイトさんに感謝しなくちゃ。大切な弟と妹を連れてきてくれてってね」

アルトも優しく笑う。

「え……で、でもボクは!」

「あのねぇ、エリオがどういう生まれだからって、アタシ達がそんな事を気にすると思ってたの?ちょーっと失礼なんじゃない?」

ちょっとツンの入った感じで、ティアナがおどけた口調で言う。

「そうだよぉ!エリオもキャロもすごくいい子だよぉ!それでいいじゃない!」

再び号泣しながらスバルが鼻をかむ。

それらの言葉には、なんの裏もなかった。

「みなさん……ボク……機動六課にきて良かったです!こんなに優しい、お兄さんとお姉さんがいるんですから!」

「わ、私もそう思います!」

感極まったエリオとキャロも涙を流した。

その二人を、アスカ達は優しく見守っていた。





アスカside

言うだけ言って、聞くだけ聞いて、スッキリとした気分でオレはエリオと部屋に向かっていた。

色々と予想外の事もあったけど、結果オーライでよかったよ。

と油断していたら、

「いつから気づいていたんですか?ボクがクローンって」

鋭い……何か
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