暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第四十八話 命の理由 3
[11/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
言い訳を考えないと、と思っていると、

「アスカさん、自分の事を話したのは、ボクが言い出せる切っ掛けにしてくれたんですよね?」

……バレバレですか。

「ったく、そう言う所はカワイクないんだなぁ。もしかしてって思ったのは今日だよ。ヴィヴィオが昼寝してた時、複雑そうな顔をしていたからな。そん時だ」

オレは正直にゲロッた。今更隠してもしょうがないしな。

「すごい感ですね」

すごいって言ってる割に、ちょっと呆れているな、エリオ。

「まあ、どっちみち話すつもりでいたけどな」

「え?」

「オレが何者か、ちゃんと知って欲しかったんだよ」

これは本音だ。遅くても、六課運営が終わるまでには話すつもりでいた。

それが、オレがみんなに見せる事のできる信頼の証だと思っていたから。

「……アスカさんはアスカさんですよ。ボクとキャロの……お兄さん」



ちょっと照れた感じでエリオが言い、オレは思わず赤面した。

不意打ちかよ、嬉しいじゃねぇか!

「そうか!」

照れ隠しに、オレはエリオの頭をグリグリと撫でくり回した。

ったく、かわいい事言いやがって!


outside

機動六課部隊長室

はやてはイスに身を沈めるように座っていた。

今日の会議の事、そしてこれからの事を考える。

親友のなのはとフェイトは自分を信じてついてきてくれる。

それに応えたい。

はやては懐から待機状態のシュベルトクロイツを取り出して、引き出しにしまおうとした。

「あ……」

引き出しの中にはアルバムがあった。

そのアルバムを手に取るはやて。

子供の頃の写真、なのは達と出会った頃からの思いでのアルバムだ。

ページをゆっくりとめくっていたはやての手が止まる。

一枚の写真を見つめるはやて。

その写真には、一人の老人と二匹の猫が写っている。

「グレアム叔父さん……」

はやては懐かしむように呟く。

「私の命は、グレアム叔父さんが育ててくれて、うちの子達が守ってくれて、なのはちゃん達に救ってもらって……あの子が……初代リインフォースが残してくれた命や」

アルバムの中にいる人々を思い起こすはやて。

「あんな悲しみとか後悔なんて、この世界の誰にもあったらアカン……私の命は、その為に使うんや」

そう覚悟を決めて入局した。その意志は今も変わらない。

「……あれ?」

アルバムをめくっていたはやてが、首を傾げてページを進める。

「ない……いや、始めから撮ってなかったっけ……」

はやてはパタンとアルバムを閉じた。

「一番、感謝しなくちゃいけない人の写真を撮ってなかったか〜。不思議な人やったもん
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ