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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第52話 クローディア姫救出作戦
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こに座っていなよ、適当に作ってみるからさ」
「ん、楽しみ」


 チョコンとイスに座ったフィーを見てほっこりしながら俺はお酒などが入った棚からオレンジジュース、パイナップルジュース、グレープフルーツジュースをそれぞれ60mlずつ、グレマデン・シロップを小さじ3杯をカクテルシェーカーに入れてシェイクする。


「こんなものかな」


 そしてゴブレットというグラスにキューブ・アイスを入れてシェイクしたものを注ぎ最後にスライスしたオレンジをグラスに付けてフィーの前に置いた。


「リィン、これは?」
「こいつは『ブシーキャット』といってな、『可愛い猫』という意味があるんだ。フィーにピッタリだと思ってこれにしたんだ」
「あ、美味しい。フルーティーで飲みやすいし名前も可愛いね」


 嬉しそうにブシーキャットを飲むフィーを見て俺は自分の選んだチョイスが良かったことを喜んだ。


「ご馳走様、凄く美味しかったよ」
「満足してもらえたならよかったよ」
「でもリィンってこういうのに詳しかったんだ。わたし全然知らなかったな」
「ああゼノに教えてもらったんだ、こういうのは女の子受けがいいらしいからお前も知っておいた方がいいって」
「……」


 俺がゼノに教わったと言うとフィーは若干不機嫌そうな表情を浮かべた。


「フィー、どうかしたのか?」
「……リィンってさ、ゼノ達とそういうお店とかに行ったことがあるの?」
「そういう店?」
「だから綺麗な女の人がいっぱいいるお店……」


 ああ、フィーが言いたいのは俺がキャバクラみたいなところに行っているのかって事か。


「まあ前に社会見学みたいな名目で団長達に連れて行ってもらったことはあるけど変な事はしていないよ、そもそも年を隠して行ったんだから迂闊な事は出来ないって」
「……でもキャバクラとかに行った後ってもっとエッチなお店に行くんじゃないの?」
「ふ、風俗の事を言っているのか!?そんな所には行かないよ、前にゼノに誘われた時も断ったしできれば最初は好きな女の子としたいし……」


 ゴニョゴニョと言いよどむ俺を見てフィーは若干分かりにくいがホッとした表情を浮かべていた、それに何だか嬉しそうだ。


「そっか、リィンは童貞なんだね」
「あまりそういう事は口に出さないでほしいな……」


 別に童貞であることを気にしている訳じゃないが、フィーの口からそういう言葉は聞きたくない。


「クスクス、ごめんね。バカにしている訳じゃないから怒らないで」
「まあ別に気にしてないからいいさ」


 フィーにフォローを入れられるなんて情けないな。


「……良かった」
「うん?何が良かったんだ?」
「リィン、なにか思い
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