機動戦士ガンダム
2126話
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冗談でもオルテガが千鶴に長ネギの一件に関して尋ねるような事になれば、恐らく最悪の結末が待っている筈だった。
俺に真っ先に絡んできた相手だけに、取りあえずその時の二の舞にならないように、そう言っておく。
「お、おう。……まぁ、アクセルがそう言うなら……」
俺の正体……正確にはシャドウミラーの一件を知ってから、オルテガの俺への態度は微妙な感じだ。
まぁ、いずれ時間が解決するだろうから、その辺はどうでもいいが。
「それで話を戻すが、MIP社とは現在どんな感じか聞いてるか?」
「うーん、今のところはシャドウミラーの名前を出してはいないみたいね。謎の集団って感じで接してるらしいわよ?」
「謎の集団って……怪しまれるだろ、それ」
美砂の言葉に、若干呆れの表情を浮かべる。
だが、美砂は笑みを浮かべながら問題ないと首を横に振った。
「何も手土産とかがない場合は、怪しまれるだけで終わるだろうけど……F-32を渡したのが効いてるみたいね。寧ろ、高い技術を持っているだけに余計にその謎が影響してるとか何とか」
「……そういうものなのか。いやまぁ、特に問題がなければ、こっちとしても何かを言うつもりはないんだが。ちょっと予想外だった。それで、MIP社はルナ・ジオンに協力してくれると思うか?」
「うーん……私は千鶴から少し聞いただけだから、詳しいところまでは分からないわよ」
「難しいだろう」
俺と美砂の会話にそう口を挟んだのは、ラル。
「どういう事だ?」
「MIP社もジオンの企業だ。現在きちんとした地盤があるのに、色々と怪しいこちらに全面的に手を貸すとは、そうそう思えん。もっとも、ルナ・ジオンの……いや、シャドウミラーの実力や技術力を見せれば、話は別だろうが」
なるほど。そういうのを愛国心……と表現してもいいのかどうかは分からないが、似たような感じか。
かといって、今の状況でMIP社にシャドウミラーの存在を明かして技術を見せるといった真似をすれば、必ずジオン軍……場合によってはザビ家に情報を漏らす奴が出てくる筈だ。
ジオニック社やツィマッド社に後れを取っているとはいえ、MIP社はジオン公国の中で3本指に入る兵器メーカーだ。
そうである以上、当然のようにスパイの類を潜り込ませていてもおかしくはない。
それこそ、ジェーンのように。
まぁ、ジェーンの場合はダグラスがダイクン派だからこそ、念には念を入れたといった形だったが、それを言うのならMIP社だってジオンにとっては大事な存在なのは間違いないのだから、そこにスパイが送り込まれていてもおかしくはないだろう。
「最善なのは、MIP社が俺達の事を何も知らないで全面的な協力をしてくれる事なんだが……それもまた難しいか」
「当然でしょ。こっちの
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