【寄り添うという事】
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はいかねぇ。子供二人に一生拭えないトラウマを植え付けるとこだったんだぞ」
「私……私は、そんなつもりなんて──」
「ヒナタにはそんなつもりはなくとも、ヒマワリは母親に置いて行かれた事で強いストレスと不信感を抱いたのは確かだ。……その上、ボルトとヒマワリの誕生日会仕切り直しの場で大した意味もなく急に怒り、ナルトが用意したケーキを片付けるような事を言ったそうだな。この前ヒマワリが俺の家に来た際話してくれたが、ヒマワリにとってはヒナタの発言が冗談のつもりだったとしても、嫌だったと言っていた」
「あの時は……、私を差し置いてナルト君と一緒にボルトとヒマワリが楽しそうに戯れていて羨ましくなったから、ついあんな事を言ってしまって」
「……子供二人にまで嫉妬してどうするんだ」
ネジは片手で頭を抱えて呆れ、ナルトは一度大きく溜め息をつく。
「俺もボルトもあの時は冗談としてスルーしちまったけど、ヒマワリには冗談に聞こえなかったんだよな……。ヒマワリの誕生日に俺の影分身が持たなくてケーキ落下させちまって、食べれずに片付けられた事思い出しちまったんだな」
「──?ごめんなさい……、ヒマワリがそんな風に感じていたなんて思わなくて。ちゃんと、謝っておかないと……」
「ヒナタが……俺しか見えてないってのは正直嫌いじゃねぇんだけどよ、二人の子供を持つ親だって事を忘れちゃいけねぇんだ。──いつまでも恋人気分でいるような真似は、それこそいい加減やめてくれねぇか」
「はい……。本当に、ごめんなさいナルト君、ネジ兄さん……」
両手を膝の上に置きヒナタは二人に頭を深く下げた際、麦茶の入ったガラスコップが目の前に置かれているのも忘れて額をぶつけ、ほとんど飲んでいなかった為か中身を全部こぼしてしまい、慌てて立ち上がった際にはコップがテーブルから落ちてしまったが床に落下する寸前ネジがキャッチして事なきを得た。
ヒナタはほとんど泣きそうな顔で謝りながらテーブルの上にこぼれた麦茶を台布巾で拭き取っていた。
──ヒナタは本当に判ってくれたのだろうかと、ナルトもネジも正直疑問だった。ヒナタの性格は基本、昔からあまり変わらない。その都度、言って聴かせるしかないのだろう。
ナルトとヒナタが結ばれたのだってある時を境にとんとん拍子に進んだのであって、ネジは特別介入はしていない。好き同士でなければ結婚しないはずではあるが、ナルトにとってヒナタは自分だけを見てくれる存在であってそれでいて、ひとたびナルトの事になれば周りが見えなくなる危うさがある為か、放っておけなくなったのだろうとネジは思う。
とはいえナルトは既に火影であって、妻が自分の為に危険な特攻をしようともそれは自分本位のヒナタの自己責任であってナルトの火影とし
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