第四十五話 二学期になってその十五
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詰所から寮に帰ってまた勉強です、もう部活も引退しているのでそちらに専念しています。
それで秋はずっと受験勉強をしていて。
ある日曜日ちょっと用事があってお外に出ていますと。
商店街で阿波野君にでした、不意に声をかけられました。
「先輩、こんにちは」
「あれっ、阿波野君じゃない」
「はい、こんにちは」
「いや、こんにちはって」
私は自宅生の阿波野君に言いました。
「何で日曜もおぢばにいるのよ」
「いつも日曜帰ってますよ、おぢばに」
「そういえば日曜もよく会うわね」
言われてみればそうでした。
「それで今日もなの」
「はい、それで先輩今は」
「ちょっとシャンプーを買いにね」
これが用事でした。
「商店街に出てるけれど」
「今までずっと受験勉強ですか」
「そうよ」
本当に時間があればそうしてます。
「さっきまでそうしてたし」
「そこまで勉強してたら」
阿波野君はいつの間にか私の横に来て言ってきました。
「関関同立とまではいかなくても」
「いい大学にっていうのね」
「そう思いますけれど」
「だから私が大学に行くのは」
どうしてかをです、阿波野君に言いました。やり取りをしつつそのうえでお店に向かいました。
「教会継ぐ為だから」
「何といってもそれですか」
「そう、大学の偏差値はどうでもいいの」
「そうなんですか」
「ええ、本当にね」
はっきり言えば天理高校にいるのもです、正直なところおぢばの学校でおみちのことを勉強出来るからです。
ですから大学もです、天理大学にと考えているのです。
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