別伝 キルヒアイスとアンネローゼの最後 後編
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ネローゼだけでなくキルヒアイスも驚愕し、
自分は何をしてきたのだろうと考え始めていた。
アンネローゼとキルヒアイスが質問をする。
「私は毒酒を飲んだはずですが」
「私と両親もブラスターで撃たれたはずですが」
「アンネローゼのは睡眠薬じゃ、
キルヒアイスと両親は気絶モードじゃ、
流石に誤魔化すのは大変じゃったぞ」
テレーゼは2人を見ながらニヤリとした。
「しかしな、シェーンヴェルトだけは許せん!」
テレーゼが珍しく怒気を露わにする。
「ラインハルト様はラインハルト様なりに平民の事を考えていました」
キルヒアイスが反論する。
アンネローゼは気が気でない、此処でテレーゼの機嫌を損ねたら又死罪と言う事もあると、
ジークが死ぬなんて嫌だと言う感情が益々大きくなっていった。
「ジーク止めなさい、殿下に謝るのです」
「よい、アンネローゼ、妾も教えてやりたいのだ。
シェーンヴェルトとオーベルシュタインの起こした悪行をな」
何があるのか、2人はラインハルトを思い出しながら話を聞くのである。
「シェーンヴェルトは焦土作戦を行ったが、妾は反対じゃったが、
それは敵を倒す為と押し切られた、その為辺境では阿鼻叫喚が発生したが、
叛徒共をアムリッツァで撃破するさい、辺境に何の処置もせずに追撃しかしなかった。
輸送艦隊を送り物資の補給すらしなかった。
戦果のみを求めて、辺境の臣民の事などどうでも良かったと言う事だ、
結局妾が、メルカッツを送り支援を行ったのじゃ」
キルヒアイスは思い当たり反論が出ない。
「次に、ブラウンシュヴァイク公の部下がシェーンヴェルトを襲った事じゃ。
あれで内乱が起こったが、本来で有ればあれは起こらない内乱だったのじゃ」
「内乱が起こらないとは?」
「実は、あの翌日に父上の遺言状を妾が黒真珠の間で発表することになっておったのじゃ」
「その様な事が」
「なんじゃそちは知らなかったのか」
「はい、何も聞いておりません」
考え始めるテレーゼ。
「やはりな。アンネローゼよ、キルヒアイスは、騙されていたようだな」
「いったい誰に?」
ラインハルト様か?
「恐らくオーベルシュタインじゃな」
「オーベルシュタイン」
「そうじゃ、妾はあの襲撃の翌日の遺言状発表に際して、
帝国全土の貴族とその家族をノイエ・サンスーシへ呼び寄せているはずであった。
そしてノイエ・サンスーシの周りには、
オフレッサー率いる装甲擲弾兵10万人が待機しているはずであった。
そして当日、遺言状発表に事欠いて集まりし4000人を超える貴族を一網打尽で捕まえるはずであった。その際家族諸共捕縛する予定じゃった」
「その様な暴挙を行えば、殿下の名声にお傷が」
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