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空に星が輝く様に
363部分:第二十七話 護るものその六

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第二十七話 護るものその六

「絶対にね」
「うん、だからよ」
「私達だって協力するから」
「一人じゃないからね」
「有り難う。斉宮ってね」
 三人の言葉に礼を述べながらだ。星華はその顔を少し俯けさせてこんなことも言った。
「ずっと一緒だったのよ」
「中学校の時三年間一緒だったんだっけ」
「同じ中学校で。それで」
「同じクラスだったのよね」
「そうよ」
 その通りだというのであった。これは事実だ。
「その通りよ」
「そうよね。それじゃあやっぱり」
「思い入れあるよね」
「色々と知ってるし」
「いい奴よ」
 星華は陽太郎をまずこう評した。
「しっかりしてるしね。性格もね」
「そうらしいね」
「何か一本筋が通ってて」
「人間として確かなんだって?」
「そこがいいのよ」
 まずは性格だというのだ。星華が見たものはだ。
「性格がね。いいから」
「それに成績もいいらしいし」
「何かそこは私達と違うね」
「全く」
 進学校であるがそれでも成績がある。彼女達はこの学校では成績はあまりよくない方なのである。こうした意味でも星華と同じだ。
「そうしたところも好きになったのね」
「頭もいいっていうのが」
「やっぱり」
「ま、まあそれもね」
 星華はここでは顔を赤らめさせて答えた。その通りだというのである。
「その通りだけれどね」
「ううん、結局あれよね」
「星華ちゃんベタ惚れ?」
「そうよね」
 三人は星華の言葉にのろけを見た。それでこう言うのだった。
「どう見たってね」
「完全にそうよね」
「ずっとそうよね」
「悪い?」
 星華はここでは居直ってだ。こう返したのだった。
「それで」
「悪くはないけれどね」
「まあ何ていうかね」
「そうそう。おのろけが過ぎるっていうか」
 それだというのである。
「本気で好きになってるのがわかるし」
「それが三年ってね」
「一途なのね」
「一途なの?」
 星華は三人の言葉に弱い顔になってそのうえで眉間に皺を寄せた。自分では今一つそうした自覚はないからだ。そうした顔になったのだ。
「私って」
「どっからどう見たってね」
「そうよね、一途よね」
「もうかなりね」
「だよね」
「本当にね」
 これが三人の言葉だった。そしてである。
「けれどそれならよ」
「それならって?」
「どうしたの?」
 野上と橋口は州脇の言葉に顔を向けた。
「何かあるの、それで」
「本当に何かあるの?」
「ううん、星華ちゃんもそこまで一途なら」
 それならだというのである。州脇は星華に対して言うのだった。

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