第8話
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ダジャレ染みた名前を考えるのが面倒だったのか、ストレートな名前のアイテム。
使い方は、好感度を大幅に上げたい娘の首筋に、このシールを張り付けると、スッと体内に吸収されて24時間は好感度が下がること無く、通常よりも上昇率が大幅に上がるらしい。
『らしい』と言うのも、未だ使ってないからだ。
何せ1枚しか無いアイテム。
使いどころが難しい。
と言うのも、まだ誰と親密になるかが決まってない。
4人も居て、皆それぞれ同じくらいの好感度で、決め手に欠けるのだ。
容姿で選びたくても俺には猫にしか見えないし、性格面では皆良い娘だし……
下手に一人に決めて、後でアッチの娘の方が良かったなんてのは避けたい。
この約二ヶ月間……
色々世の中を見渡したけど、この4人以外に猫化して見える女性が現れなかった。
つまり俺には4択しか無いのだ。間違いは許されない。
以前の俺からしたら『4人も居るんだから贅沢言うな!』って言ってやりたい悩みだけど、通常の女の子とは違うからね。
俺には巨大猫にしか見えないのだから、狙いを定める為の基準が難しい。
外見で選べないのだから内面……つまり性格面で決めれば良いのだけど、巨大猫という見た目の恐怖に慣れて接してると、皆良い娘なんだよねぇ……
別に欠点を探してるわけでは無いけど、決定打に欠けるというか……
佐藤さんは活発で社交的で良い娘なんだ。
ちょっと人との距離感を間違えることがあるけど、話してるだけで元気をもらえるね。
白鳥さんは少し横柄な感じがするんだけど、故意にでは無く育ってきた環境がそうさせるみたいだ。実際自身でも気になってるらしく、懸命に俺等に合わせようと努力してるのが覗える。
渡辺さんはお菓子作りとか好きで家庭的。
ちょっと天然が入ってる感があるけど、そこがまた可愛い。
小林先生は大人な優しさを有してる。猫の姿しか見れないけど、それを感じさせる。
だが如何せん年上なのだ。たった6歳の差だけど……
皆良い娘で誰を選んでもハズレは無いと確信出来る……
こうなるとやっぱり見た目も参考材料に入れたいよ!
何なのこの困難な状況?
俺の生活範囲内に彼女等4人しか候補者を発見出来なかったのだから、もう彼女等と生涯を共にする覚悟を決めないとならないのに、人に惚れる重大な要素たる外見が拝めないのは厳しい。
まだ4ヶ月はある……だけど、あと4ヶ月しか無いとも言える。
女性を口説くテクニックなど持ち合わせてない俺に、4ヶ月という期間は十分と言えるのだろうか?
蔵原の様な性格だったら良かったのに……
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