機動戦士ガンダム
2123話
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この模擬戦はただの模擬戦ではなく、勝った方が負けた方に何でもいいから命令出来るという賭けでもあるのだから、それを考えれば当然だろう。
……そう言えばメカニックのことをメカニックマンと呼ぶ事もあるけど、整備員には女もいる。その場合もメカニックマンなのか? それともメカニックウーマン?
ふとそんなどうでもいい事を考えるが、すぐに機体のチェックをしていく。
とはいえ、今回は前回の作戦の時のようにシュツルムファウストを装備したりはしていない。
あれは、あくまでも対艦用に持ち出した武器なのだから。
相手が黒い三連星ともなれば、シュツルムファウストを大量に持っているというのは、向こうにとって良い的でしかない。
操縦技術という一点で考えれば、俺は黒い三連星の面々よりも上回っている自信がある。
だが、純粋に機体の性能となると、S型はFS型よりも上になるのだ。
それが3機相手にするとなると、当然のようにこっちが不利だ。
勿論こっちには幾つも奥の手が存在している。
特に精神コマンドなんかは、その最たる例だろう。
しかし……俺はこの戦いで精神コマンドを使うつもりは一切なかった。
黒い三連星というのは、間違いなく強力なエースパイロット達なのだろう。
それは分かる。分かるが……だからといって、このような場所で奥の手を使わなければならないというのでは、これから先、恐らく長く続くだろう戦いで勝ち続ける事は出来ない。
いや、勿論シャドウミラーの機体を使えば当然のように勝つ事が出来るだろう。
だが、それではあくまでも機体性能で勝っているのであって、俺の操縦技術ではそこまで意味をなさないという事になりかねない。
である以上、やはり俺はここでその力を見せる必要がある。
『そうか。では……シーマ中佐。合図を頼む』
『あいよ。いいかい、お互いに無様な真似は見せるんじゃないよ』
この場合の無様というのは、卑怯な真似という意味とも取れる。
もっとも、その卑怯なというのは、戦術とかそういう意味ではなく、相手のMSに何らかの仕掛けをしたりといったような事を意味しているのだろうが。
『じゃあ……始め!』
その言葉と共に、俺は一気に前に出る。
黒い三連星との距離はそれなりに開いているが、FS型よりも機動性が上の向こうに、先手を取らせるような真似はしたくない。
その為、まずはこっちから一気に前に出る必要がある。
黒い三連星が得意としているのは、その名前通りに3人揃っての一糸乱れぬ連係プレイ。
であれば、こっちが機先を制して向こうをまずは落とす必要がある。
そんな俺の狙いに、映像モニタに表示された向こうは一瞬……一瞬だけ動揺したように見えた。
だが、すぐ我に返ると、動揺した状態から精神的
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