第20話。変人とホムンクルス。
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少年の体から眩い光が輝く。そして、体を沈ませると思ったら、一瞬で距離を詰められた。
田舎の一階建て一軒家であるこの家は確かに狭いが、玄関と少年の立っていたところまでは数mは離れていた。
炭素結合度を変化させて防御に備えながら、少年を観察する。
ホムンクルスである俺が、目で追い切れないとは。
ギィイイン!という甲高い音をあげて、自らの体に袈裟がけに落されたバットが止まる。
「ほう。話にはきーとったが、これがダイヤモンドの堅さかい。」
「そうだ。誰にもこの盾を打ち破ることはできない!!」
「盾っつうより鎧やがな!」
バットを跳ね除け距離をとり、左腕を剣のように変えて少年目掛けて振う。
少年は半身を右側ずらしそれを見切り、お返しにと顔面目掛けてバットを振う。
しかし、ダイヤモンドの硬度を誇るその顔面は、またもや釘の部分とぶつかり甲高い音を鳴らす。
右腕も剣のように変化させ、少年の顔を目掛けて突く。すると少年は前に出されたままの左腕に足を掛け、飛び上がる。
突きだされた右腕を超え、天井に手を添えて一瞬停止した所で、少年は顔に向かって蹴りだした。
人間の蹴りなど屁でもない。そう決め込んで防御をせずに受ける。すると信じられないほどの衝撃が走り、体ごと宙に浮く。
マスターである魔術師をも巻き込んで、玄関の扉を突き破り、外に放り出されてしまう。
「・・・・ちいと痛かったの。」
蹴りだした足をさすりながら家から出てくる少年。
「・・少年だと侮っていたが相当の手だれだな。」
「だ、大丈夫なのか!?」
「大丈夫だ。俺が負けるわけがない。」
こちらに向かって歩いてくる少年に目を向け、評価を下す。おそらくは奴の武器は手に持つバットと言う木片ではなく、卓越した身体能力。
バットの振りも鋭いが、速さ・威力ともに驚嘆である。さらにダイヤモンドの塊でもある我が身体を蹴り飛ばしたのにも関わらず、少し痛がる程度。
耐久力も高い。やはり殴打よりも刃物での殺傷の用が有効であろう。・・・・当たればだが。
そこまで考えてさきほど変化させた両腕を少年に向ける。
「ダイヤモンドソード×2ってか?しかし、当たらなければどうということはない・・やで?」
「当たるかどうかは、やってみなければわからん!」
今度は自ら仕掛ける。右腕を体の内側から外側に向かって振い、矢継ぎに左腕を突き出す。
少年は右腕を見切り、左腕をバットで受ける。左腕を戻そうとするが・・・・動かせない。
「クッ!?」
「捕まえたで?」
何とバットに刺さっている釘と釘の間で剣と化している腕の刀身を絡めている。
その事実に驚愕してい
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