357部分:第二十六話 聴かれたことその十四
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そちらだというのだ。野球ゲームである。
「それのコード頼むな」
「ああ、わかった。それでどのパワプロなんだよ」
「15.それ頼むな」
「わかった、じゃあそっち送るな」
「頼むぜ。パソコンでいいからな」
「御前野球ゲームもやるんだな」
陽太郎はこのことにも考えを及ばせて述べた。
「そうだったんだな」
「ああ、チームは阪神な」
「やっぱりそこか」
「御前まさか巨人とか言わないよな」
「いや、俺も阪神だ」
陽太郎はこのことには即答で返した。
「巨人なんか絶対にするかよ」
「だよな。椎名とか赤瀬も阪神だしな」
「ここ関西だからまず阪神だろ」
「それを聞いて安心したぜ。巨人なんか応援したらな」
「その時はどうなんだよ」
「もう絶対ゲームのこと教えてやらないからな」
そうするというのだった。
「そんなことするものかよ」
「俺今つくづく巨人ファンでなくてよかったって思ったよ」
「そうか」
「そうさ。本当に思ったよ」
「ははは、野球は阪神だからな」
「だよな、それはな」
「そういうことでな。それじゃあな」
狭山は電話の向こうからでもわかる笑顔でだ。陽太郎に別れを告げてきた。
「また明日な」
「ああ、またな」
二人は笑顔で別れたのだった。そうしてそのままそれぞれのゲームに戻っていく。そうしてだ。その休日を幸せに終えるのだった。
第二十六話 完
2010・10・25
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