第7話
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するぞ。
そ、そうだ! 例のルーペで好感度を確認しよう。
『?301』
好感度301かぁ……
小林先生より高い数値が出た。
ただ、まぁ……
この数値が如何程の評価なのか判らないけどね……
使えねー、あの化け=猫!
「あー! そんな褒めといて、蔵原君みたいに私をホテルに連れ込む気だなぁ〜」
「ち、違うよ! そ、そんな事しないよ!!」
馬鹿言うな! 仮に連れ込めても俺には猫にしか見えないんだぞ! 何が出来る?
「う〜ん……大神君は蔵原君と違って真面目そうだし、信じてあげましょう(笑)」
渡辺さんは笑いながら俺への疑いを消してくれた。
うん、場所が悪い。蔵原が○ブホテルから直ぐに出てくるわけでも無いし、俺達は早々にここから離れるべきだな。
「あの渡辺さん……ここで覗いてると怪しいから、俺等はこの場から離れた方が良いと思うんだ」
「……そ、それもそうね」
俺に言われ気が付いた様で、怪しい覗き魔スタイルを止めた渡辺さんは、早足で表通りに向かった。
「にしても、蔵原君ってば手が早いのね」
表通りに出ると直ぐに渡辺さんが蔵原のことを評価してきた。
男としては羨ましい限りなのだが、そんな事を言えばドン引かれるだろうから言わない。
かと言って蔵原のことを批判すれば、それはそれで問題になりそうだ。
最悪、俺の事をゲイだと思われるかもしれない。
ここはノーコメントを貫こう。
そんな事を考えながら颯爽と歩く渡辺さんの後に付いていくと……
「あれ? 何だよ二人して……デートか?」
と巨大なアメショが声をかけてきた!
そうアメショこと佐藤さんだ。
彼女も休日を満喫するべく街中まで出てきてたらしい。
俺と渡辺さんを見付け話し掛けてきた……誤解してるけど。
「ち、違うわよ……ぐ、偶然出会っただけ」
「そ、そうだよ……会ったのも、数十分前だし」
デートを全力否定され、男として傷付いたが、事実だから仕方ない。
「そっか……偶然か。偶然と言えば、私も先刻偶然クラスメートを見かけたよ。誰だと誰だと思う?」
だ、誰だろう?
もしかしたら……
「愛香音ちゃんも蔵原君に会ったの!?」
俺も同じ事を思ったが、あえて口に出さないで居たら、渡辺さんが嬉々として答えてしまった。
覗いていた事を聞かれるのは嫌だなぁ……
「会った……って言うか、見かけただけだけどね」
「1組の中島さんと一緒に居たわよね!」
グイグイ踏み込むな渡辺さん……
「あぁ……中島さんをホテルに誘ってた」
「うん! 私はホテルに入っていく所を見ちゃった」
どうして覗きをしてたことを正直に言えるんだろ?
「あぁじゃぁ成功したんだ」
「成功?」
何のことだ?
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