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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第168話「その身が至るは―――」
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、守護者は刀で防御するしかなかった。

「ふっ!」

     キィインッ!

「はっ!!」

「ッッ!!」

 もう一刀で守護者は優輝を切ろうとする。
 だが、それは受け流しと跳躍によって躱される。
 同時に、僅かに刀を弾く事で、振った刀を戻すのに時間をかけさせる。
 そして、踵落としを優輝は放ち、それを守護者は腕で受け止める。

     ギギギギィイイン!!

「ッッ……!」

「甘い」

   ―――“霊撃”

 二刀が受け流され、自爆覚悟で守護者は霊術を放とうとする。
 だが、その瞬間に一手早く優輝が手を打つ。
 袖から落ちる一枚の御札から、衝撃波が迸る。
 それにより、守護者が練っていた術式が瓦解する。

「ふっ!」

「っづ、ぁあっ!?」

 そして、容赦なく、術式が瓦解した事で無防備になった胴へと、優輝の拳による衝撃波が叩き込まれる。

「っぐ……!」

 吹き飛ばされ、地面を擦りながらも体勢を整えて着地する守護者。

「ッッ!」

     ギィイイイン!!

 間髪入れずに間合いを詰めた優輝の拳が、守護者の刀を捉える。
 まるで今までの立場が逆転したように、守護者は追い詰められていく。

   ―――導王流弐ノ型“瞬連”

「ッ!」

     ギィイン!

「遅い」

「っ、この……!」

     ギィイン!

「真上ががら空きだ」

「ッッ―――!」

   ―――“扇技・護法障壁-真髄-”

 背後に回り一撃。刀に防がれる。
 直後に正面に回り攻撃。これも、もう一刀で防がれた。
 そして、さらに真上からの攻撃。……障壁で対処される。

「ふっ!」

「なっ……!?」

 だが、それは“誘い”だった。
 真上に意識が向き、障壁を張った瞬間。優輝はさらに転移魔法を使用。
 再び正面に回り込み、掌底を放つ。

「ッ、ァ――――――!?」

 そしてそれは、守護者の無防備な胴を捉えた。



















   ―――決着は、目前だ。






















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