第5章:幽世と魔導師
第168話「その身が至るは―――」
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た訳じゃない。
直前で後ろに跳び、威力を軽減していたのだ。
そして、すぐさま木々に隠れていた。
極光と瘴気がぶつかり合った場所の木々は枯れ果てている。
だが、そこも瘴気の残りが身を隠す場所となっていた。
「…………」
気配を周囲と同化させ、身を隠した守護者に対し、優輝は目を瞑る。
そして……。
「そこか」
「ッ……!?」
矢と、それに伴う五つの創造された剣が射出される。
それらは的確に守護者がいる場所を射貫く。
だが、肝心の守護者は矢を躱し、剣を弾いて無傷だった。
「……気配の同化。確かに身を隠す事に関してはこれ以上の方法はないだろう。だが、今の僕には通用しない」
「なっ……!?」
再び剣が守護者を狙う。
当たりはしないものの、身を隠しているにも関わらずに的確な射撃に守護者は動揺を隠せないようだ。
「……いくら気配を同化させても、空気の動きだけは隠せないぞ」
―――“呪黒剣”
ギギギィイン!
「ッ……!」
そう言って、優輝は黒い剣を守護者の足元に生やす。
同時に剣も射出し、守護者を炙り出す。
呪黒剣は跳躍で、射出した剣は刀に弾かれて無効化される。
「シッ!」
「っぁ!!」
そこへ、優輝が肉薄。
転移で背後に回り込むが、守護者も二度目は見切る。
―――導王流弐ノ型“瞬蓮”
―――“扇技・護法障壁-真髄-”
「ッ……!」
ギィイイイン!!
守護者の全方位から優輝の拳が迫る。
脱力した上での衝撃を徹す重く鋭い拳。
一切の無駄がないその連撃に、守護者は障壁で対抗する。
刀で対処しようとした瞬間、その刀は逸らされ、手痛い反撃が繰り出される。
「ッ――――――!」
「はっ……!」
刀が振るわれ、それが受け流されて反撃が繰り出される。
それを障壁で受け止め、同時に術式を組み立て、霊術で攻撃する。
……が、それすら優輝は受け流す、または発動前に創造した剣で潰す。
さらには、その霊術の霊力を使い、同じ霊術で反撃する。
障壁はすぐに破られ、またもや刀の受け流しでの反撃が迫る。
守護者はそれを刀の腹で受け、同時に間合いを取った。
「瘴気を使おうとしているのなら、無駄だ」
「ッ……!」
守護者の持つ手札には、まだ瘴気があった。
だが、その瘴気が思ったように集まらない。
なぜなら、優輝が導標の神力を周囲に散布させ、瘴気を相殺していたからだ。
ギィイイイン!!!
「ッ……!」
「……」
即座に転移で背後に回り、貫手が繰り出される。
僅かな動揺を突かれたため
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