暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第168話「その身が至るは―――」
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を詰める。
 それに守護者は反応して見せる。
 目は適格に優輝の姿を捉え、それに合わせて刀も軌道を描く。

「ッ!」

 だが、優輝はさらに加速する。
 階段を駆け上がるかのように加速し、刀の間合いに入った瞬間に方向転換をする。
 振るわれた刀に手を添え、体に掛かる負荷を受け流しと同時に軽減する。

「ッ……!?」

   ―――“扇技・護法障壁-真髄-”

 それは、刹那の如き判断だった。
 後ろに回り込まれたと悟った守護者は背後に障壁を張る。
 ……そう。守護者は障壁を張るしか行動が起こせなかった程、その動きは水が流れるかのように滑らかで一瞬だったのだ。

     ギギギギギギギィイン!!

「くっ……!」

 そして放たれる衝撃波の連打。
 障壁に直接触れる事なく拳を振るう事で、衝撃波の連打を繰り出していた。
 それに対し対策を行わない守護者ではない。
 すぐさま矢を構え、射ようとして……。

     ドンッ!!

「ッッ……!」

 障壁越しに届いた衝撃波により、弓が弾かれる。
 優輝は、ただ障壁を破ろうとしていただけでなく、障壁の術式を読み、それを徹せるように術式を練っていたのだ。

「はっ!」

「ッ!」

 弓が弾かれた事で障壁の術式が乱れ、障壁が破られる。
 同時に放たれる掌底に対し、守護者も掌底で反撃する。
 しかし、それがぶつかり合う瞬間に優輝は手を横へ振り抜き、守護者の攻撃を弾く。
 即座に守護者は刀を取り出し、下からの切り上げを放つ。
 それも優輝は受け流す。だが、その際に後ろへと後退させられる。

「ふっ!」

「……」

 間髪入れずに叩き込まれるのは連続して放たれる矢。
 質より量ではあるその攻撃だが、一発一発が十分な威力を持つ。
 だが、まるで球状のバリアに弾かれるように、矢は優輝の素手の間合いに入った瞬間に逸れていく。

「ッッ……!」

   ―――“火焔旋風-真髄-”
   ―――“氷血旋風-真髄-”
   ―――“極鎌鼬-真髄-”

 それを時間稼ぎとし、守護者は次々と術を放つ。
 実体を持たない術による攻撃。素手である優輝相手には有利ではある。

「ッ!」

   ―――“穿撃(せんげき)

 ……だが、それを優輝は物ともしない。

「近接戦ではなく術による遠距離攻撃……ああ、確かに有効だ。今の僕にも通じやすくはあるだろう。……だけど、足りないな」

「ッ!?」

 放たれた拳の衝撃波により、術に穴が出来る。
 そこへ、加速魔法を使う事で突入。術を突破する。
 同時に跳躍を重ね、一気に守護者へと間合いを詰める。

「なら……!」

   ―――“速鳥-真髄-”
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