機動戦士ガンダム
2122話
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の様子を見て、あちゃあ……といった風な態度を取っているが、既にこうして口にしてしまった以上は言葉を取り消すような事は出来ない。
これが黒い三連星ではなくその辺にいる普通の奴であれば、もしかしたらそんな真似も出来たかもしれないが……黒い三連星として名高いガイア達であれば、そんな真似は出来ない。
そんな真似をすれば、黒い三連星の名前に傷がつく。
「よし、話は決まりだ。まずはそうだな、軍人らしく生身での戦いでも試してみるか?」
「……本気か、お前。お前みたいな奴が生身でオルテガに……いや、俺達に勝てると思ってるのか?」
俺の口から出た言葉が余程意外だったのだろう。マッシュは唖然とした様子でそう告げてくる。
予想外だったからこその言葉かもしれないが、もしかしたらこのマッシュって、何気に面倒見が良いのかもしれないな。
とはいえ、今はそれに感謝するよりも先にやっておくべき事が色々とある訳で……
「安心しろ。手加減はしてやるから、重傷は負わせないよ」
俺としては本心からの言葉であると同時に、これもまた挑発の言葉だったのだが……
「っ!? いいだろう。てめえに黒い三連星の力を見せてやるよ!」
ガイアとマッシュが何か言うよりも前に、オルテガがそう叫ぶのだった。
「ここなら大丈夫だろ。特に怪我をしたりもしないだろうし」
そう言い、マットを敷かれている場所に視線を向ける。
ここは相変わらずリリー・マルレーンの格納庫。
そこに模擬戦用のマットを敷いた、簡易的なリングとでも呼ぶべき場所だ。
シーマ艦隊の面々は海兵隊という立場上、生身での戦いになる事も多いし、何より所属している面々がマハルというスラム街出身で、血の気の多い者が殆どだ。
そんな奴等にとって、生身での模擬戦というのは当然のように珍しいものではなく……俺が何をやろうとしているのか理解しているシーマもすぐに許可を出し、現在こうして俺はマットの上でオルテガと向かい合っていた。
ちなみに一応俺の使っているFS型は格納庫に戻してあるので、ガイア達が俺の機体がないと怪しむといった事はない。
「いいか、くれぐれも相手に致命傷を与えないようにしろよ。俺が止めたら、お互いすぐに攻撃を止める事。いいな? お客さんの黒い三連星はともかく、ムウが怪我をするような事になったら、シーマ様は間違いなく怒り狂うからな」
そう告げたのは、いつものように扇子と……そして通信機を手に持ったシーマの方を気にしているコッセル――審判として引っ張ってきた――なんだが……ん? あれ? 本気で俺が怪我をしないようにと心配している?
そんなコッセルの態度に疑問を持ち……ああ、と納得する。
MSパイロットとしての技術は見せたし、魔法も見せた。
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