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繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ
04.猫達DEデスゲーム。
第12回 涙・葉月、自分と能力

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 目の前には「色違い」の俺。与えられたのは銃。

―――――後ろには黒華葉月が居る。
……………後ろには水城涙が居る。

 「重力」を操る水城涙と「時間」を操る黒華葉月。
 能力の無い水城涙と能力の無い黒華葉月。

 4人は同時に地面を蹴った。

 視界の下の方で、溶けた鉄がぼこぼこと音を立てている。その上に掛けられた通路の上で、俺は重力と時間と戦っていた。

「クソッ……」
「立ち止まってたらすぐに下に落とされるぞ!」
「わかってるっつーの!! そっちも、時間止められてたらすぐに死ぬぜ」
「うっせぇ!」

 重力にも時間にも、銃弾は通らない。ステージを狭くするだけだ。
 どうにかして、攻撃しなければ。

「おわっ!?」
「オイ、水城!!」

―――――一瞬。本当に一瞬立ち止まった瞬間、俺は重力の網に掛かる。そして、すぐに炉の中に転落し、死ぬ。

 はずだった。

「………ったく、あのムカつく琴葉から教わった事が生きるときが来るなんてな。最悪だぜ」

―――――どうやら、黒華葉月に助けられたようだった。炉の上から、通路へと引き戻されている。

「お前、どうやって……」
「命の恩人を『お前』呼びかぁ? まぁこの際どうでも良い。単純な話だ。お前の能力に銃弾を撃てば、それを避けるために自然と重力を銃弾に掛け直す。そうするとお前に掛かってた重力が消えるから、そこを引き上げただけだ」

……………琴葉と同じ事をしただけだがな。嗚呼、苛つく。

「少し待っていろ。俺がこんなヤツ、すぐに片してやるからよ」

―――――むかつくな。彼奴とそっくり過ぎてむかつく。

「ォラッ!!」

―――――葉月は通路から通路へ、一瞬の内に飛び移っていく。通った通路が重力によって、次々に炉に落ちていく。

「楽しかったぜ。重力と戦うのもなぁ!!」

 「重力」の後ろに回って、背中に銃を押し当てる。そして、引き金が引かれた。

「時間も、そこそこ楽しめたぜ!!」

 「時間」の目の前にスッと現れ、止まった時間が動き出した瞬間に発砲音が響いた。


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___________



「お、戻れた」
「あ、涙さん、葉月さん。お疲れ様でした」
「良い戦いっぷりだったね。お疲れ様」

 満面の笑みを浮かべながら待っているレンとフラン。フランに関しては随分と余裕そうじゃないか。

「で、残りは」


「決まっている。琴葉君だ」


 
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