第四十五話 二学期になってその十三
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「だからですね」
「千里ちゃんにもいいと思うよ」
「誰にとっても」
「こっちも本当に人手が欲しいから」
「女の人も少なくて」
「うん、だから宜しくね」
「わかりました、じゃあ大学に合格して」
さしあたっての目標はこちらでした、何といっても。
「卒業したら入らせて頂きます」
「宜しくね」
「はい、こちらこそ」
「あと千里ちゃん最近変わったね」
ここで私にこうも言ってきました。
「前にも増して明るくなったよ」
「そうですか?」
「うん、何かね」
治良さんにも言われたと思いました、何かどの人も三年生になってからそうなったと言ってきます。
「可愛くなったし」
「えっ、それはないですよ」
そう言われると困ります、というか私昔ブスって言われたことがありますし今もそう思っています、
「絶対に」
「いやいた、千里ちゃんは可愛いと思うよ」
「そうですか?」
「うん、阿波野君だって言ってるね」
「あの子ですか」
そういえばあの子毎日この詰所に来ています、それでここでも私に何かと言って来るから困っています。
「何か入学の時から変な縁があって」
「千里ちゃんがいない時も千里ちゃんのことばかり言っててね」
「それで、ですか」
「奇麗だってね」
「私の何処が奇麗なのか」
ブスって言われた様な私がです。
「全然理解出来ないです」
「声もいいから声優さんになれるとかね」
「あとAKBですね」
「入れば即センターとか」
私自身にもこう言ってきます。
「いつも言ってるよ」
「それがわからないんです」
私はこれ以上はない位、自分でもそうなっていることがわかる表情で治良さんに言いました。
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