求めるもの
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ザイネはニヤリと笑ってみせた。
「まだいるでしょ?アクノロギアを倒せるマスターピースが」
一瞬頭に?マークが過ったが、すぐに何のことを言っているのか理解できたドラゴンたち。彼らはその男の登場を、待つことにした。
「「「「「・・・」」」」」
戦場に舞い降りたアクノロギア。その存在を目の当たりにした魔導士たちは、言葉を失い、その高い魔力に恐怖を抱いていた。
「何者だ・・・」
「この魔力・・・」
「どこかで・・・」
目の前にいるのは人の姿をしたアクノロギア。彼のその状態を目にしたことのない者たちは突然の乱入者に困惑の色を隠せない。
「アクノロギア・・・」
「とうとう来てしまったか」
一方、アイリーンとオーガストは子と母を守るように先陣に立つ。彼らの口から放たれた男の名前に、エルザたちはますます目を丸くさせていた。
「うぬであったか・・・人々に滅竜の力を与えた者は・・・」
そう言って彼が最初に見据えたのは緋色の髪をした女性。彼女はアクノロギアがドラゴンになる原因とも言える滅竜魔法を生み出した存在。真っ先にターゲットにされることは、予測していた。
「ならばうぬは我の母」
そういった瞬間、全員がアクノロギアの姿を見失った。次に彼が姿を見せたのは、アイリーンの目の前。
「我の罪ィ!!」
目にも止まらぬ高速パンチが炸裂。鈍い音と共に、腹部を突かれたアイリーンは血を吐き出した。
「ガハッ!!」
「母さん!!」
あまりの衝撃に耐えきれず地面に転がる緋色の絶望。アクノロギアは彼女にさらなる追撃に出ようとしたが、オーガストが杖でそれを防いだ。
「うぬは黒魔導士と似た匂いがするな」
「・・・」
杖でアイリーンを守ろうとするオーガストとそれを打ち破ろうとするアクノロギア。両者が均衡しているその時、後ろからそれを妨げる者が現れる。
「氷天神の・・・怒号!!」
「「「「「!!」」」」」
アクノロギアの襲来をチャンスと位置付けたティオス。彼はアクノロギアものとも、オーガストたち全員を一気に葬り去るためにブレスを放った。
「クハハハハハッ!!」
他の魔導士では絶対に出せない威力のある攻撃。しかし、あろうことかアクノロギアはそれを一瞬のうちに食らってしまった。
「魔法を・・・食べた?」
「一体何の属性を・・・」
ティオスが放ったのは彼の本来持っていた氷の滅神魔法とシリルの体を器にしたことにより手に入れた天空の滅悪魔法。二つの属性が混じり合っていたはずの攻撃を、アクノロギアは何の考えもなしに食べてしまっていたのだ。
「属性?我にはない。我は最後のドラゴン・・・すべての“
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