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魔女の使い魔
第三章

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「このハムスターの次郎吉これでも十年生きていてね」
「ハムスターの寿命は二年だけれどね」
「使い魔は長生きだから」
「魔術を受けてね」
「それでその分やっぱりものは知ってるんだよ」
 こう自分から言うのだった、それも得意げに。
「だからご主人の相談にも乗れるしね」
「知恵を出してくれて」
「それで気付くこともあるんだよ」
「私がお兄ちゃんのこと気にかけてることも」
「そう、お祖母さんは元気だけれどね」
 心美の祖母はというのだ。
「外見も若いしね」
「魔女だからね」
「そう、魔術でね」
「今も若くて元気だね」
「魔術って健康にも役立つのね」
「そうみたいだね」
 こんな話をしてだった、心美は決意した。そして次の日の魔術の講義の時に祖母に兄のことを話すと。
 祖母もだ、孫娘にこう言った。
「ええ、私も最近のあの子のことはね」
「気になっていたの」
「普通のお祖母ちゃんは孫のことは気になるでしょ」
 心美に真剣な顔で返した。
「そうでしょ」
「それが常識なのね」
「そう、それでね」
「どうしたものかって思っていたの」
「だからあんたに今日はね」
「元気が出るお薬の調合を教えてくれるつもりだったの?」
「まだ教えてなかったしね」
 それならこれを幸いにしてというのだ。
「それでね」
「そうだったのね」
「ええ、じゃあ思いきり強いお薬作るわよ」
「そんなに強いの」
「大蒜に生姜に蝮にスッポンのエキスに色々入れて」
 そうしてというのだ。
「凄いの作るわよ」
「それを飲んだらなの」
「もう夏バテなんてね」
 それこそとだ、祖母は孫娘に話した。
「一発で治るわよ。私だってね」
「そのお薬を飲んでなの」
「疲れた時は頑張ってるし」
「それじゃあ」
「ええ、今からあんたに教えるついでに一緒に作るわよ」
「わかったわ」
 心美は祖母の言葉に頷いた、そして実際にだった。
 心美は祖母と二人で薬を調合した、その調合した薬をだった。
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