04.猫達DEデスゲーム。
第8回 フラン、頭のおかしい部下
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前回のあらすじ。頭のおかしい部下が、狂気的な笑みを浮かべてドアを蹴り破って部屋に入ってきた。おしまい。
頭のおかしい部下こと黒華琴葉は、如月君を引っ張って窓際まで移動する。琴葉君の腕の中にすっぽりと収まった如月君が動揺を隠せないのは、言わなくても分かるだろう。
で、いきなりどうしたと言う事だ。騒がしい。
「4人も一気に片付けられるんなら丁度良いね。私は未だ死ぬ予定は無いから、さようなら」
「うわっ」
そして如月君と共に、窓から飛び降りる琴葉君。全く、何があったというのだ。
すると、ジャキと背後から音がして、すぐに発砲音が部屋中に響き渡る。
「あのヤロッ……!!」
葉月君が低い声で唸りながら、制御装置の後ろに隠れる。水城君も咄嗟に壊れたドアを盾にしつつ、窓から飛び降りる。私は空間操作の能力で銃弾を別の空間に転送し、銃弾を此方に届かないようにする。どうやら、ドアに一番近い位置に居た七星君は、逃げ損ねてしまったらしく、床に血が広がっていた。
葉月君がカードを使用して、制御装置を起動させる。それと共に殺し屋達が消えていく。殺し屋はゲームマスターが能力で創った存在か?
「全く……本当に何をするか読めない子だね」
「これからどうする?」葉月君が問い掛けてくる。
「このまま琴葉君を追うのは少し危険かも知れないね。如月君は琴葉君が囲っているし、水城君は七星君を殺されて、精神的に相当危険な状態だろうからねぇ。あと1人のプレイヤーが分かれば良いのだが」
ふーん、と呟く葉月君。彼は琴葉君の兄だ。彼女と同等の頭脳を持っている事だろう。
「だとしたら、もう1人のプレイヤーを探すのが最適解だな。アンタを探すときに獅子の頭領を見掛けた。もう1人は狼の頭領だろ。一条だっけか。だが、屋敷の鍵を閉めて回るときに一度も会わなかった。鍵が閉まっていた部屋は1つも無かったのに、だ。つまり、一条はきっと姿を隠している。ゲームマスター側のヤツなんだろうな。ゲームの内側からプレイヤーを監視する役目を持った」
矢張りだ。彼はとても頭が冴える。
「葉月君、君もこっちに来ないかい? 今なら私の下で最速幹部にしてあげよう」
「いや、遠慮しとく。アンタの考えは全く読めないんだ」
―――――フランさんって何考えてるか分からなすぎて気持ち悪いですよね。
見事に、兄妹揃って同じ様なことを言われたね。
「それは残念だ」
"プレイヤー5が殺し屋によって殺害されました"
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