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剣の世界で拳を振るう
キリトさんがシリカちゃんとデートするそうです
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なのでパパとママは《祝福の儀式》というクエストを受けてみてください』
 
《祝福の儀式》、聞くところによるとそのクエストをクリアすることで値が書き換えられ、元の状態に戻せるかもしれないらしい
 
クエストのトリガーは七十七層以上で貰える対になる特殊な指輪。イベントが起こるのは七十七層より上のどこか…………まだ曖昧な状況だが、それでも最初よりは何歩も前進している
 
「キリトさん、どうかしましたか?」
 
「…………あ、いや、なんでもない」
 
気付けばストレージとずっと睨めっこしたままだったようだ。それを不思議に思ったのかシリカが聞いてくる
 
……………さっきはあの森を走って抜けてしまったが、帰りにもうちょっと探索してみるか
 
「行こうか」
 
「はい!」
 
元気の良い返事を聞いて俺は剣を抜く
 
……………俺は正直言って、別にアスナとのシステム上での関係を修復するのに、そんなに急がなくてもいいと思っている
 
アスナのステータスが見れないのは心配だし、不安になるけど………それでも、システム上での値だ。今更俺のアスナへの気持ちが変わることはない
 
例えアイテムが共有されていなくても、リンクが切れていても、心の部分で俺達は繋がっていると信じてるから
 
「……………ふっ!」
 
我ながら恥ずかしいことを考えてるな………そう思い若干?が熱を帯びるのを感じながら、俺はゴブリンへ剣を振り下ろした。
 
 
 




saidケン

「なるほどね……」
 
森の中、取り敢えず座れそうな所を見つけて、そこでアスナの話を聞いていた俺は今とっても驚いた顔をしているだろう。
正直叫びたい。
相談というか事の起こりと言うか、兎も角内容が重過ぎて俺には何を言っていいのか解らんのだ。

「取り敢えずその対になる指輪を探している、と言う事だな?」
「うん…」
「ふむ…」

2人でやっている同時進行のサブクエスト。
システムとは言え、バグが仕事し過ぎてこんなに拗らせるのはこの世界の親父でも驚愕に値するだろう。

「俺の世界ではな、アスナ。
それはもう砂糖吐くぐらいにイチャイチャしやがるお前達が目の前にいるんだわ」
「えっ!?あ、うん?」
「他所でやれって言っても恥ずかしいからって言うんだぜ?なら俺の前なら良いのかよって何度突っ込んだ事か…」
「それは…ごめんなさい?」
「まぁ何にせよ、それだけ仲のいい二人が、些細なことですれ違うなんてことは一度も見たことがないんだわ。
愚痴だって数えるほどしか聞いたことがない。…まぁ、苦情は結構きたけどな」
「…」
「つまりだ。ストレージが分割されようが、バグで結婚が解除されようが、甘えら自身が通じ合っている現状を信じる
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