楽園の塔編
第23話 新たなチームの結成
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手に持っていたからあげ棒の唐揚げを飲み込み、棒だけが虚しく残ったまま彼は仲間たちを見て疑問の一言をこぼすと相席しているラクサスが説明を簡潔に終えた。
あながち間違っては居ない理由でもあるのだが。
「ラクサスもまた強くなってきたなぁ…お前が早く来てジョゼと闘り合えば案外倒せたんじゃねえか?」
「距離があったんだよ、少なくともお前よりはな」
「そっか」
等、なんでもないように話す内容だが、ある意味規格外同士の内容である。
まず聖十でありながら一つのギルドでマスターをしているジョゼに対して勝てると言う二人に聞いてた周りの席の者たちは鳥肌が立った。
「――レッドさん、…それにラクサスもいたか」
「おっ、エルザ。お疲れさん」
「…なんだ?」
レッドとラクサスの元に緋髪の女性、エルザが寄ってきており、何事もないように二人の席に座る。
机に木材の机の上にイチゴケーキを置き、さりげなくレッドの隣に座る。
「偶々見かけたからきただけだ。レッドさん、邪魔だったか?」
「いや、邪魔じゃないから大丈夫だぞ」
「そうか」
「……偶々ねェ…」
相席の許可をレッドからもらうエルザは満足そうに頷き、ケーキの食事を始めた。
ラクサスはエルザの「偶々」という言葉に口に再度に呟いた。
―――チラ見してたっつのによく言うぜ。
「こうして一緒に食事するのは久しぶりだな」
「ん、そうだなぁ…1年ぶりか」
「それぐらいだろうな…レッドさんは一体どこに行ってたんだ?」
「あー…それはちょっと口にできなくて」
「…そうか。色々話を聞きたかったのだがな…」
「すまん…あ、けど帰りのことなら話せるぞ?」
ケーキを半分まで食べ終え、紅茶を飲んだエルザはレッドに話を振りかける。
それは1年間何をしていたのか、どんなことをしていたのか。
だが、レッド本人はそれを口にできない。
自身が共にしているミストガンの正体とか、エドラスのことを。
話せないが、こっちの世界に帰ってきたときのことを話せる。
「レッドが寄り道した理由か?」
「なんで寄り道したってことになんだよ、合ってるけど」
「合ってるのか…」
ラクサスの指摘に眉を顰めながらレッドは肯定した。
そう、彼は帰ってきていた。
当然、レッド一人で帰れるわけじゃなく、ミストガンの手もあって帰ってこれたのだが…なら、何故二人で帰ってこなかったのか?
「珍しい魔道士に会ってな、そいつ重力の魔法を使うんだよ」
「ほう…確かに珍しい」
「しかも剣…という
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