暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第110話 魔王の元へ
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レ 浴びてまともに立っていられない様なヤツ、怖いってビビっちゃったヤツ。もれなく全員こっから先に行くんじゃない……、いーえ 逝くんじゃないわよー? いっても無駄だから。寧ろ足引っ張る事しかできないからね。まぁ、自殺願望があるんなら止めないケドねん」
 
 ロゼの言葉通りだ。いつもの軽口はそのままだが、言っている事は至極まとも。誰も反論する者はいなかったから。

 先頭にいたリーザス軍の主力……と言って良い者達は殆どダウンしてしまい、ロゼの言葉は聞いていない。

 辛うじて魔法を使える者が少なからずいてバリアを張り意識を保つ事が出来ていた様だが、それは 主君であるリアを護る為のもの。自身達に余力は一切なかった。

 カスタムのメンバーは、 リーザス兵士達が先頭にいたおかげで、最小限で済んだ様だ。

 そう――この瘴気の中で満足に行動するには……。

「……ただこの中を動くだけ、と言うならLv20は要るだろう。戦うともなれば、勝負になるならないは置いといたとしても 20後半、いや 30は超えなければならない、か」

 ちんっ、と剣を鞘から出して、収めるユーリ。そして ロゼの方を見て軽く頷いた。礼を言うかの様に。ロゼはそれを見て、親指と人差し指で円を作る。マネーの形だ。こんな時でも自分を貫く姿勢にまた感服するのと同時に呆れ顔を見せて、軽く頭を振っていた。

「……ええ。私も似た様な推察です。……赤軍の部下達の力量を考慮し、推し量ってみると、……その推察が最も正しいと私も思います」
「ふん。成る程。……そのレベルとやらが、オレにはあったと言う訳か。……戦うのには何ら問題ない。少なくとも戦う資格、挑戦権は持ち合わせている、と言った所か」

 リックと清十郎も、身体は幾分か重くなっていた様だが、それでも戦いには支障はない、と言わんばかりに動き始めた。

「……ここまで圧倒されるものは、邪悪と言う言葉が最も当てはまる気配は、長らく生きてきた中でも初めての事じゃ」

 トーマはその巨躯な身体が更に倍増しで重くなったと感じながらも、身体を動かす。

「じゃが、最早儂には後退のネジなどは無い。……命果てるまで、否。命が例え尽きたとしても、次世代の戦士達の盾となる事を、ここに誓う」
「……盾になるなど無用だトーマ。お前は矛さえ持ってくれていれば、それで良い」
「馬鹿モンがユーリ。こんなデカい盾使わんとか勿体なさすぎだろうが」

 茶々を入れるランス、そしてユーリとトーマ。3人が横一列に並んだ。
 なぜだろうか。トーマやユーリは判る。此処までの戦いを振り返ってみればよく判る。まさに先陣を切るに相応しい戦士だと。
 そんな中に、そんな2人の横に立つのがランス。いつもいつも考える事は女の子の事。抱く事。楽する事をいの一番に考
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