第3章 リーザス陥落
第110話 魔王の元へ
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戒し、北部に配置されている。それが悪手だった……とは言えない。まだ暴走するモンスターもそれなりにおり、リーザスの民を守る盾ともなっているから。
まさに最終決戦。最後の戦いにリーザス軍の将として参戦出来ないのは、ある意味可哀想だとも言えるが、それこそ仕方ない。
「そいつらは私達にも任せてくれと言いたいね」
「ユランさん」
「情けない姿も見せちゃってるし、ここらで元コロシアムのチャンピオンとして見せ場を作りたい」
「……ふふ、相変わらずね。魔王の気配を前にしてそこまで言えるなんて」
剣闘士ユランも傷が癒えた事で参戦継続中だ。古馴染みのレイラも傍で控えている。
「まぁ、欲を言えば敵の大ボスを、と言いたい所だけど、正直彼らを前にすれば私は霞んでしまうからね。あの域にまで行きたいって思うし、達成する為にもここを生き延びないと」
「……ええ。同感。雑魚処理って聞こえるかもしれないけど、ノスは他の魔人と比べても別格。相手にとって不足無しよね。……無限剣と幻夢剣。久しぶりの共演と行こうかしら」
そして最後には互いに拳を合わせた。
「ボクも、頑張らないと。……ユーリの、皆の足手まといにならない様に、せめて 前だけに集中できる様に」
「……メナド。うん。私も同じ気持ち、同じ気持ちだよ」
「わっ! か、かなみちゃん。リア様の所にいたんじゃ?」
「ほ、ほら私 忍者だからね。色々と動き回らないとだし」
「あ、あははは……。そうだったね。忍者はたいへんだったよね」
友達、……親友同士の2人も互いに安心をさせあおうとしているのか、笑顔をこの場でも見せていた。
「絶対に、勝って帰るよ。メナド」
「うん。勿論だよかなみちゃん。……頑張るから」
カスタム組も今更逃げると言う者は誰一人いなかった。
例え先頭で戦ってくれている者達がいても、ノスの作る死複製戦士の数とその強さ。間違いなくただでは済まない。傍観の代償は命とも言えるかもしれない。……が、それでもやれる事があるなら、と。
「ここまで、来たんです、かねー。……ぜぇぇったい、逃げる、もんか! トマトは、最後まで戦う。ユーリ、さんと一緒に」
トマトの疑問形?台詞が最後の最後で代わり、全員がぎょっとしたのは別の話……ではあるが、誰も茶々を入れたりはしない。
「同じ気持ち。……見せ場、くれるんだから、少しでも頑張る。皆の為。……(……ユーリさん)」
ランもありったけの力を身体の中心にためる様に込めて、瘴気を跳ね返す様に気合を入れ直した。
「……平気か? ミル」
「う、うぷっ、……へ、へいき、か、かえったり、しない。ぜったい」
「流石はオレの妹だ。……絶対離れるんじゃないぞ」
「……うん」
ヨーク
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