第3章 リーザス陥落
第110話 魔王の元へ
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の瘴気を前にこうも言い切るのも 此処までくれば清々しい。
「動機が不純、って言いたい所だが ランスの行動理念は最初からそれだ。なら突き通して見せろ、ってな……」
「コラ、後ろに下がろうとするんじゃないぞ。最後まで働かせてやるからありがたく思え! 金髪にリック、モヒカンじじいも逃げるなよ」
ランスの指示(と言う名の暴言?)を訊いても この場の全員は不思議とイラついたりはしなかった。鼓舞されるのが判る、自覚できるからだ。
「誰が逃げるものか。……ここまでの死合。これ以上無い死合。……何よりも滾る。戦いに生きる者として、ここまで生を感じた事はない。お前達についてきて良かったと思う。……感謝しかない」
「リーザスの赤将として、恥じぬ戦いを。……一番槍、その部隊に加われるのは光栄極まれり。……貴方達と共に魔王を討つ」
清十郎は二刀の剣を、リックはバイロードを引き抜いた。
ランスを見て、ユーリと共に並ぶ姿を見て、違和感なく並び、底知れぬ力を垣間見た事でトーマは抑えきれない想いが全面に出た。
「ぐぁはははは! 儂はお主とも戦ってみたくなったぞ! ランスとやら。……その前に魔王じゃな!」
「ええい! むさ苦しい顔近づけるんじゃない! 誰がそんな面倒くさい事やるか!」
そして 二番手、後衛の選出も自然と決まった。
非戦闘員と言って良いリアが突然の挙手。嗜めようとするかなみやレイラを振り払う様に
「ダーリンの妻として、常に傍に控えるのは当然だわ!」
との事だ。行く先が死地であったとしても、ランスの傍なら満足、と言わんばかりだった。流石はリアだとも言える。
「……リア様の御心のままに」
「私も、リア様の為、リーザスの為」
側近であるマリス、そしてかなみも勿論同行だ。
「むぅ…… 儂も同世代として、トーマらの隣に本当の意味で立ちたいとは思うが」
「あそこに立つのは、立てるのは全人類見渡しても…… 殆どいないと思われますよ? バレス将軍」
「エクス……。判っておる。儂は指揮、頭を使った戦が主流じゃ。……正面からの真っ向勝負はどうも……。それに足手まといになるのは避けなければならぬ。……故に全力でサポートに回るのみ」
「ええ……。それに 魔王の存在に目を奪われがちですが、最後の魔人ノスも健在です。そのデータは確認済み。アレは、使徒を持たぬ代わりに骸人形の様なものを瞬時に生成できるとの事。私達にも出来る事は十分にあると判断します。欲を言えば、ヘルマン国側を抑えているコルトバ将軍も合流して貰いたいと思いますが……、あまり時間が無いようです」
リーザスの軍の主力メンバーの1人であるコルトバ・バーンは 現在ヘルマン側の更なる追撃を警
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