機動戦士ガンダム
2119話
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る」
MSとかに乗ってこられると、ちょっと怪しかったりもするのだが……相手が生身であれば、間違いなくどうとでもなる。
だが、ルルーはそんな俺の言葉を完全に信じる事は出来ないらしい。
話を聞いただけで、全員がそれだけの力を持っていると納得する方がおかしいのだろうが。
「まぁ、いずれ何かあったらその力を見せてやれるとは思う。ともあれ、あの2人が特に忙しくないのなら、呼んでもいいか」
そうして色々と雑談をしながら、俺は空間倉庫から取り出したお茶を飲む。
お茶はお茶でも、凛が飲んでいる紅茶ではなく冷たい緑茶のペットボトルだが。
「そう言えば、ルルー達はセイラに協力してるけど、両親とかはどうしたんだ? 下手にセイラに……いや、この場合はラルにか。ラルに協力しているのを知られたら、色々と不味いんじゃないか?」
ただでさえダイクン派は弾圧されているところで、ダイクン派の中ではもっとも中心的なのがラル家だ。
ラル家そのものは既に潰されているが、それでもラルが妙な真似をしないのかといった具合に監視している者は多い。
それこそ、キシリア機関とか、それ以外にも幾つかの情報機関とかな。
そんな連中に目を付けられれば、ルルー達の両親も危ないのではないか。
そう思っての問い掛けだったのだが、ルルーは俺の言葉に首を横に振る。
「もう、既に父はなくなっていますし、母はラル大尉に誰にも見つからない場所に匿って貰ってますので」
ルルーの瞳に一瞬だけ強い感情が宿った。
その感情が憎悪とかそういうマイナスの感情ではなかったのは、安心するべきか。
にしても、ラルは随分と水臭いな。
人を匿うという事であれば、それこそホワイトスターに匿えば、絶対にザビ家には見つからない。
勿論、ラルは色々と広いコネを持っているのは分かるし、俺が住んでいる家のようにセーフティハウスと呼ぶべき場所があるのも理解はしている。
だが、安全を最優先にするのなら、ホワイトスターが最良の選択だと思うんだが。
「何なら、お前の母親をホワイトスターに匿ってもいいけど、どうする?」
「いえ、結構です。母もそれを望むとは思いませんし」
少しは悩むかと思ったんだが、予想以上にきっぱりと断られたな。
この辺りの決断力は、大尉だけある。
「そうか。なら……」
そうして言葉を続けようとしたのだが、それを遮るようにして通信機が着信を知らせる。
その通信機の音に、エデンにいる全員――ラル隊も含めて――の視線を向けられながら、通信機を取り出す。
誰だ? と、最初はそう思ったのだが……
『アクセルか、すまないが少し手を貸して欲しい』
通信機から聞こえてきたのは、予想外な事にラルの声だった。
俺に手を貸
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