第57話
[4/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
女神から人に贈られた大いなる”七の至宝(セプト=テリオン)”の一つ――――”幻の至宝”の行く末に在り続けた者だ。」
その場にいる全員に見つめられた狼――――”空の女神”の眷属の一柱にして、かつて”特務支援課”の”警察犬”でもあったツァイトは自己紹介をした。
「ええっ!?」
「そ、”空の女神”の”眷属”って……!何でそんな伝承上の存在がこのビルの留守を……!?リィン、君達とそちらの狼とは一体どういう関係なんだ……!?」
ツァイトが名乗るとアリサは驚きの声を上げ、マキアスは混乱した様子でリィン達に訊ねた。
「ハハ……ツァイトは”特務支援課”の”警察犬”だったんだ。」
「しかもロイドさん達の話によると、”特務支援課”が発足されて少ししてから起こった事件を切っ掛けに”警察犬”としてロイドさん達に協力してきたそうですわ。」
「ちなみにツァイトは”特務支援課”に所属していた期間はリィン達どころか、リィン達よりも長く所属していた私よりも古株なのよ〜?」
「け、”警察犬”ですか………」
「ハア……”神狼”の名が泣くわよ……」
「フフ、私もツァイト様の事を知った時は皆さんのように驚きました。」
リィン達の話を聞いてアリサやマキアスと共に冷や汗をかいたエマは表情を引き攣らせ、セリーヌは呆れた表情で溜息を吐き、アリサ達の様子を見たエリゼは苦笑していた。
「えっと……”空の女神の眷属”という事はもしかして、わたくしがグランセル城で女神様と共に出会った”竜”―――――レグナート様の……?」
「うむ、レグナートは私の同胞だ。しかし……セティ達から予め聞いていたが、そなたもロイドのように随分と奇妙な縁に恵まれているようだな。かの”獅子心帝”の子孫に”風の剣聖”、そして”焔”を受け継ぎし一族の子孫と共闘する事になるとはな……」
「いや、”神狼”のツァイトもその『奇妙な縁』に入っていると思うんだが………それよりも”焔を受け継ぎし一族”って一体誰の事だ?」
アルフィンの質問に答えた後自分達を見回して呟いたツァイトの感想に疲れた表情で答えたリィンはある事が気になってツァイトに訊ねた。
「”焔”の名は遥か昔の名で、確か今は”魔女の眷属”と名乗っている一族の事だ。」
「ええっ!?エ、エマとセリーヌが……!?」
「………はい。私達――――魔女の眷属はかつて”焔の眷属”と名乗っていたのですが様々な事情があって、今は魔女の眷属を名乗っているのです。」
「―――とは言っても、その名を名乗っていたのは相当昔――――”獅子戦役”よりも遥か昔の話だけどね。」
(”焔を受け継ぎし一族”……”空の女神の眷属”
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ