魔竜の強襲
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まではしないと思っていたが・・・
「その答えはNOだ」
ティオスは止血した腕を押さえながら、立ち上がってカミューニたちを見据えた。
「俺はここで引くほど甘い決意でこの場にはいない」
ここで諦められるほどのものであれば良かったのに、それほど弱い意志ではないことを伺わせるティオス。それを聞いたオーガストは、残念そうにため息をついた。
「一応とは言え、かつての仲間を葬らねばならないとは」
杖を向けるオーガスト。そこから放たれたのは空へと伸びるほどに大きな氷の波動。
それは瞬く間にティオスを飲み込んだ。
「なんてパワーだ!!」
「これが魔導王の力・・・」
オーガストのあまりの一撃に言葉を失う一同。だったが、彼の魔法が解けた直後の光景にさらに衝撃を受けた。
「完全には相殺できないか」
ティオスは倒れることなくその場に仁王立ちしていたのだ。それにエルザたちは驚愕したが、すぐにその理由を察した。
「あいつはスレイヤー系の魔導士。同じ属性の魔法は食べられてしまう」
オーガストの魔法は他者の魔法を一瞬でコピーするというもの。彼はティオスの魔法をコピーしたものの、それはこの場面での最善手ではない。
「オーガスト様。あなたは防御に徹してください。攻撃は私たちが」
相手の魔法を相殺することができるオーガストにティフェンスを任せ、他のものたちが徹底的に攻めに出る。それならば攻撃を相殺されることはない。
「全身体能力上昇・・・神の騎士!!」
ウェンディの付加により攻撃力が上昇した魔導士たちが一斉に襲い掛かる。それを避けようにも数が多すぎるため、ティオスは敢えて迎え撃つことにした。
「さっきの分、喰らいな!!」
真っ先に彼に迫ったのはソーヤ。不意を突かれてしまった先程の攻撃の借りを返そうと自らの持てる最速で迫る。
「お前がどれだけ速度を出しても無駄だ。俺は―――」
常人では捉えられない速度のはずのソーヤの動きをティオスは完全に見切っていた。迫ってくる彼の手を掴もうとしたティオス。しかし、その視界にわずかに入る二人の魔導士。
「換装・飛翔の鎧!!」
「流星!!」
ソーヤと互角の速度で迫ってきていたのはエルザとジェラール。ソーヤを掴もうとしていた左腕とは反対の・・・右腕で防ごうとしたが、そこにはもう彼のそれはない。
「ぐっ!!」
本来の動きとは程遠いティオスではこれを防ぐことなどできるはずもなく、簡単に三人の攻撃を浴びてしまう。
「ハァ!!」
バランスを完全に整えきれていないティオスは片膝を付いた。それを待っていたアイリーンは大気へと付加し、ティオスの肉体にダメ
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