魔竜の強襲
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満々でリュシーに続いて走り出したナツ。その後ろにスティングたちも付いていくが・・・
「・・・」
一人だけ、気付かれないように別の方向へと進んでいくものがいた。
「お母さん・・・ありがとう・・・」
自分のことをきっと見守ってくれていると空を見上げて感謝の言葉を述べる水竜。今までの絶望がウソのようにスッキリとした少年の表情を見て、その場にいた全員が笑顔になった。
「てかお前の母親幼すぎだろ」
「そりゃ〜子供が大きくなれないわけだよね〜」
「張り倒す!!」
ラクサスとセシリーの感想に思わず掴みかかるシリル。その時間さえも愛しく思えてしまうほど、彼らは絶望を味わってきた。
「さぁ、行きましょう。ティオスを倒すために」
未来の自分たちが生み出してしまった悪の成れの果て。それを止められるのは、自分達しかいない。それを実現させるために、彼らは目的地へと歩き始めた。
「ここは・・・」
その頃、カミューニたち同様にこの世に舞い戻った緑髪の女性は辺りを静かに見回していた。
「ランディ」
そこにやって来る金髪の女性。彼女だけではない。他にもティオスから殺されたアルバレス軍の魔導士たちがこの場に集結していた。
「あのヤロウ・・・絶対ぇ許さねぇ・・・」
「俺たちを殺したこと、後悔させてやる」
怒りで顔中に血管が浮き出しているアジィール。同様の表情を浮かべているジェイコブ、この二人は完全にティオスに怒りを持っていた。
「ランディ。私たちであいつを倒そう」
まだ心が決まっていないブランディッシュではあったが、ディマリアのあまりにも真剣な表情に、心が揺らいだ。
「私もそれには賛同だ。ティオスを生かしておくことはできない」
ナインハルトもこの場に現れていた。真っ先にティオスの手に掛けられた彼からすれば、その反応は当然である。
「俺は次こそアクノロギアをこの手で仕留めてみせる」
そう言ったのはアクノロギアに一撃でやられたゴッドセレナ。彼はティオスよりもアクノロギアの方が重要なターゲットになっていた。
「お前らの気持ちはわかる。だが、俺たちはティオスの敵になるってことは、陛下に逆らうってことか?」
そんな中冷静な意見を言うものもいた。ワールとブラッドマン、そしてラーケイドだ。
「父さんの敵になるなら、ただじゃおかないよ」
「我々と敵対することもわかっているのか?」
フィオーレの魔導士たちにやられた彼らからすれば、ティオスを狙うということはフィオーレの味方になるということ。それはアルバレス軍の魔導士としては本来
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