機動戦士ガンダム
2118話
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ている可能性は十分にあるのだが。
「取りあえずMIP社との方が上手くいったのなら、それでいいか。……とはいえ、F-32なんて代物を渡せば、こっちを怪しまれそうな気もするけどな」
「それはしょうがないわよ。ただ、MSじゃなくて戦闘機だから、そこまで気にするような事はないと思うけど」
千鶴のその言葉に、そうか? という疑問を抱かない訳でもない。
だが、交渉に強い千鶴がそう言うのであれば、納得するしかないというのも事実な訳で……
最悪、MIP社が妙な行動に出るようなら切り捨てる可能性も考えつつ、俺は頷いておく。
「ジオニック社やツィマッド社に比べれば、まだ付け込む隙はあるか」
「そうね。どうしてもMSの開発で遅れを取っているもの。ただ……」
言葉の途中で、何かを考えるような仕草をする千鶴。
その仕草はどこか色っぽく、ラル隊の面々の中でも何人かが視線を奪われているのが分かる。
とはいえ、妙なちょっかいを出すような事がないのは、助かるけどな。
妙なちょっかいを出したら出したで、恐らくそいつは長ネギの洗礼を受ける事になるんだろうが。
「何かあるのか?」
「ええ。きちんと聞いた訳ではないし、私達に会いに来た人も結局そこまで立場のある人間じゃなかったから、はっきりとは分からなかったみたいだけど……MIP社には何かの隠し球があるように思えたのよ」
「……隠し球?」
そう尋ね返すが、それも分からない訳ではない。
MSが選ばれたコンペで負けて、ザクが選ばれたコンペでは参加していなかったらしいが、それでもMIP社がジオン公国の中では規模の大きな会社である事は間違いない。
以前ズム・シティの中を適当に見て回った感じでは、ジオニック社、ツィマッド社に続く3番目に大きな兵器メーカーらしい。
ジオン公国という、そこまで大きな訳ではない勢力で兵器メーカーが2つも3つもあるというのは、正直どうかと思うが。
とはいえ、だからこそ俺達が付け込む隙がある訳で、それに文句を言うのは間違ってるんだろうけど。
「普通に考えれば、MSだろうな」
「……だろうな」
俺の言葉に割って入ってきたのは、ラル。
まぁ、ラルにとってもMIP社は重要な相手になる筈なのだから、その動向は気になるのだろう。
「だが、ザクの汎用性は非常に高い。それを覆すようなMSとなると、相当難しいぞ?」
「可能性としては、地球で必要になるMSか。今までは宇宙で連邦軍と戦っていたけど、オデッサや北米を始めとして地球にも進行中だろ?」
「ん? ああ、アクセルは知らなかったのか。北米はもうジオンが占領したぞ。特にキャリフォルニア基地は、殆ど手つかずのままで手に入れたらしい」
「え? マジ?」
ラルの口から出た言葉に、ちょっ
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