04.猫達DEデスゲーム。
第1回 レン、開幕。
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――――って、また居眠りですか! 琴葉さん!!
暗い部屋の中に僕の声が反響する。
目の前には、金色の目をした黒猫を抱えながら静かに眠る、僕の恩人であり上司である黒華琴葉の姿。黒猫の方も気持ち良さそうに眠っている。
――――まだ寝てるんですかー!! レンくーん?
今度は寝ていたはずの琴葉さんの声。
今回は本当に真っ黒な空間に反響しているだけで、その姿は見えない。が、ベッドで寝ているような感覚があり、先程とはまた違う場面だと言うことがわかる。
その後、何度か「レンくーん」とか「如月くーん」と僕を呼ぶ琴葉さんの声が聞こえたが、僕はそれを普段の琴葉さんのように全て無視する、が。
「いい加減起きろや生意気なんだよこの野郎!!」
「あでっ」
体が1回転するような感覚が襲ってきたと思ったら、ドタン!という音と共に体に痛みが走る。それで意識は覚醒し、先程まで寝ていたことに気付く。そして、琴葉さんがずっと僕を呼んでいたことにも。
「あ、おはようございます。琴葉さん」
「何が『おはようございます』だよ! それより、ちょっと大変なんだけど」
てっきり物凄く怒られると思っていたため、安心して胸を撫で下ろす。そしてベッドから下りて、こっち来て、と手招きする琴葉さんの方へ向かう。
すると、そこには硝子で出来たローテーブルが置いてあり、その上に1枚の紙があった。それを琴葉さんは手にとって、僕の胸に押し付ける。口をへの字に曲げていう、明らかに不機嫌そうなその表情から、この紙に書いてあることが余程気に入らないと言うことがわかる。
"これから、この世界に呼び出されたプレイヤーで『デスゲーム』を行って貰います。プレイヤーは10名。残りが2人になった時点で終了です。ステージはこの屋敷とその周りの庭です。それでは、健闘を祈ります。"
なんだこれは。もう一度言おう、なんだこれは。
「実に簡潔で良いメモだよね」ニコリと嘘を貼り付けたような笑みを浮かべる琴葉さん。意外と怒らないのかな?
「………なんて言うと思ったかボケェェエエエエ!!!!!」
ですよねー!!
やはり、一気に怒りを噴火させる琴葉さん。こういう感じの、意味不明な物を押し付けられると絶対こうなる。
僕が必至に琴葉さんを宥めていると、どこからか白い封筒が2枚入ってくる。琴葉さんと僕の名前が記された。
「なにこれ」と言いながら封筒を開ける琴葉さん。僕もそれにつられて封筒を開けると、中には1枚の紙が入っていた。どうやら、10人のプレイヤーの名前らしい。
「なにこれ。この屋敷の地図……? 星が10コついているって事は、この星はプレイヤーのスタート地点かね………? レンは何が入ってた?」
"如月レン様
貴方へのヒントは『プ
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