機動戦士ガンダム
2117話
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そう言いながら、周囲を見回す。
セイラ達が来ている関係上、当然のようにいつものテーブルと椅子では足りないので、新たに大きな机の類を用意しておいた。
結果として、一種のパーティ的な夕食になってしまったが……
レモンを始めとして俺の恋人達と、セイラ達。
女は見るからに綺麗どころが揃っており、そんな中で食事をするのに居心地が悪いって事はないと思うんだが。
華やかさから、見て楽しいと思うのはともかくとして。
「それが問題なんだよ!」
俺の説明に、アコースがそう言ってくる。
もっとも、楽しく食事をしている女達に聞こえないような、そんな声でだが。
「こんなに女ばかりの場所で、ゆっくり出来る訳がないだろ」
アコースの言葉に、他のラル隊の面々も同意するように頷く。
……ああ、なるほど。俺にとってはレモン達と一緒に食事をするのはいつもの事で既に慣れていたのだが、それはあくまでも俺だからだ。
いきなりレモン達のような美女の集団と一緒にすごすようなことになれば、それは居心地が悪くなってもおかしくはないか。
けど、エデンはともかく、そういう接待のある酒場、ホステスとかそういうのがいる場所で飲むような事も……いや、ないか。
俺はそういうのに詳しくないので正確なところは分からないが、基本的にああいう場所というのはかなり高額な支払いをする店という印象がある。
ラル隊という集団であっても、結局のところは尉官はともかく佐官、将官の類はいないのだから、そういう店に行った経験が少なくてもおかしくはないか。
ちなみに俺の場合は、当然そういう店に行った事はない。
というか、そういう店に行けば当然酒を飲まなければならない訳で……そうなってしまえば、間違いなく悲劇が訪れる。
下手をすればホステスとかを連れてどこか未知の世界に行ったりしてもおかしくはない。
「まぁ、何だ。……慣れろ。というか、慣れておいた方がいいぞ?」
俺の言葉に、揶揄以外の理由があると知ったのだろう。どういう事だと、アコースが視線で尋ねてくる。
「ルナ・ジオンの建国宣言とかもそうだが、それ以前にラル隊が色々な連中と連絡を取り合っているというのを知れば、間違いなく接触してくる相手がいる。ラル隊が何を企んでいるのかを知りたい者なのか、もしくは自分もそれに1枚噛ませて貰いたいのか。その理由は色々とあるだろうけどな。そういう連中がお前達から気持ち良く話を聞かせて貰う為には、接待する必要がある。で、女がもてなしてくれるような店は、そういう接待ではよく使われるからな」
そういう時、このような雰囲気――まぁ、俺の家はかなりアットホームだが――に慣れていなければ、それこそ舞い上がって余計な事を口にしてしまいかねない。
そうならない為に
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