機動戦士ガンダム
2117話
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だろう。
……UC世界のジオン公国ですら、コロニーという居住地が最初からあったのだから、ルナ・ジオンの建国がどれだけ難易度が高いのかを証明していた。
「まぁ、ルナ・ジオンはホワイトスターと繋がりが深くなるし、そうなればホワイトスターの持つ文化とかもそっちに流入していく筈だ。であれば、シェリルの歌を聴く事も珍しくなくなるだろうな」
様々な世界でメジャーデビューし、どの世界であってもトップを独占しているシェリルだけに、当然その歌はホワイトスターでも売られている。
コアなシェリルのファンになると、同じ曲であっても世界によってジャケットのデザインが違うからといって、全種類コンプする者もいる。
世界によって音楽を聴く方法も、CDやDVDを始めとして何種類もあるだけに、それらを集めるのには、相応の費用が掛かるんだが。
それでも集めて、しかもその全てを保存用、配布用、自分用の3つ。場合によってはそれ以上に買い揃えるというのだから、ある意味凄い。
「そんな凄い人の歌を聞けるなんて、少し楽しみです。こう見えて私、ジオン軍にいる時は慰問団……という名の査察団を率いていたんですよ」
その話に詳しい事を聞いてみると、普通に査察団というのを表に出すと、間違いなく嫌われるから、それをカバーする為に慰問団を率いて仕事をしていたらしい。
で、その慰問団は当然のように美形な女達が揃っており、慰問先では歌やダンスを披露する事になるので、多少なりともそういうのには詳しいらしい。
「となると、ルルーも歌には詳しいのか?」
「いえ、私は妹とは違って普通に軍人をやってましたから。……もっとも、ダイクン派だったおかげか、冷遇されてましたが」
「冷遇されても大尉になってるってのは、ある意味才能の証なのかもしれないな」
大尉と言えばそこまで高い階級ではないというイメージがあるが、実際にはかなり高い階級だ。
勿論佐官や将官といった者達に比べれば低いのだが……それは比べる対象が悪い。
青い巨星の異名を持つラルですら大尉なんだから。
まぁ、ラルはダイクン派に対する見せしめ的な意味も含めて、万年大尉という扱いになっているらしいが。
「いえ、そんな」
ルルーが俺の言葉に首を横に振るが、これは謙遜なのか、それとも単純に本当にそう思っているのか。
ともあれ、俺はキャメロン姉妹と話しながら、シェリルの演技指導を見守るのだった。
「なぁ、アクセル。俺達、ちょっと居心地が悪いんだけど……」
食事の最中、そう言ってきたのはラル隊の1人、アコースだった。
俺にそう言ってきたのはアコースだったが、他のラル隊の面々も似たような視線を俺に向けている。
「居心地が悪いか? 俺は別にそう思わないけど」
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