327部分:第二十四話 過ちその十一
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第二十四話 過ちその十一
「ぐっ・・・・・・」
「お見事」
椎名はその一本を見て静かに言った。
そのうえでだった。彼女も前に出てだ。堀内の腹にスタンガンを当ててスイッチを入れた。
額を割られ蹲まろうとする彼に電流が襲った。それに苦悶の声をあげた。
「うぐぐ・・・・・・」
「止め」
椎名はさらに動いた。最後は彼の急所をだ。まともに蹴り飛ばしたのだった。何かが割れる様な、嫌な響きの音が倉庫の中に響いた。
「これで終わり」
「ああ、これでいいんだな」
「そう、つきぴーは助かった」
こう陽太郎に話す。
「これで」
「そうか。それにしても一体何があったんだ?」
陽太郎は警棒を椎名に返して呼吸を整えながら話した。
「それで」
「つきぴーが襲われてた」
そうだったと。気を失いその場に崩れ落ちている堀内を見ながら話す。
「こいつに」
「あっ、こいつ確か」
陽太郎はその蹲る彼に気付いた。
「堀内じゃないか、三山高の」
「その通り」
「まさかこいつが月美を」
「襲おうとしていた」
「何っ、そうだったのかよ」
「まさに間一髪」78
こう言う椎名だった。
「けれどもう安心」
「最後の一撃が凄かったみたいだな」
「もう二度と女の子を襲えない」
そこまでなっているというのである。
「何があっても」
「徹底してるな」
「悪い奴には容赦しない」
椎名の考えがここに見事に出ていた。
「絶対に」
「絶対にかよ」
「特につきぴーに何かしようとした奴は」
「それでかも。潰れただろ、今のは」
「うん、潰した」
わかっててやった椎名だった。その言葉には何の迷いも後悔も罪悪感もない。
「両方共」
「終わったな、こいつ」
「後で警察に通報する。それで少年院送り」
椎名はさらに言った。
「それで絶対に終わり」
「少年院から出たらまた悪さするだろ」
「その時の手も打つ」
椎名はとにかく容赦しないのだった。
「安心して」
「そうか。まあとにかくな」
陽太郎は椎名との話を終えて月美を見た。すると彼女は。
何とか立ち上がっていた。そうして陽太郎達を見て言うのだった。
「来て、くれたの」
「ああ。最初からそのつもりだったんだよ」
「その通り」
陽太郎と椎名はこう月美に答えた。
「ただな、こいつが急に駆け出してな」
「声を聴いたから」
「声を?」
「そう、聴いた」
だからだという椎名だった。
「急いで来た」
「それでだったの」
「つきぴーのピンチには駆けつける」
さながら正義の味方の言葉だった。
「嘘は言わない」
「有り難う、愛ちゃん」
「御礼はいいから」
「しかしな」
ここで陽太郎が言うのだった。
「よく聴こえたよな」
「そ
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