第二章
[8]前話 [2]次話
「ちゃんとね」
「使わないと駄目なのね」
「そうなのね」
「それで今回もなのね」
「チーズを沢山使うのね」
「惜しいと思ったら駄目なの」
チーズ、それをというのだ。
「そうしてね」
「そのうえでなのね」
「じゃあ凄く使うわね」
「たっぷり買っておいてよかったわ」
「じゃあ惜しみなく使うわね」
友人達もだ、由紀の言葉に頷いてだった。そしてだった。
ジャガイモを潰してチーズを多く使い黒胡椒で味付けをしてパイを焼いた、それからソーセージも茹でてだった。
一緒に食べてみた、するとだった。
友人達は目を輝かせてだ、由紀に言った。
「あっ、これはね」
「美味しいわ」
「ジャガイモ料理としてかなり上よ」
「ソーセージとも合うし」
「そうでしょ、だからね」
由紀もジャガイモのパイそれに茹でられたソーセージを食べながら友人達に対してにこにことして話した。
「私このパイ大好きなの」
「ええ、納得したわ」
「この味ならね」
「そう言うのも当然よ」
「好きだっていうのも」
「これならね」
「ドイツの味よね」
友人の一人はジャガイモとソーセージの組み合わせからこう言った、やはりドイツといえばこの二つだ。
だがその友人の言葉にだ、由紀はというと。
少し微妙な顔になってだ、こう言った。
「ちょっとね」
「ちょっとっていうと?」
「これどっちも日本のだから」
「ジャガイモもソーセージも」
「ジャガイモは北海道産でね」
日本で最も有名なジャガイモの産地の一つだ。
「それでソーセージもね」
「日本の豚肉でなの」
「そう、それで日本の企業で作ってるから」
だからだというのだ。
「それでね」
「日本の食材を使っているから」
「ドイツの味かっていうと」
「微妙なので」
「確かにジャガイモはドイツでよく食べるし」
最早主食であると言っていい。
「ソーセージも有名だけれど」
「どっちも日本で作ったものだから」
「ドイツの味かっていうと」
「どうもなのね」
「ドイツの料理も日本の食材で作ると」
そうすればというのだ。
「やっぱり味違うわよね」
「それはね」
「そうなるわよね」
「日本の食材だとね」
「日本の味になるわね」
「ドイツのお料理でも」
友人達も由紀のその言葉に頷いた。
「そうなるわね、けれど美味しいわよね」
「ええ、それはね」
「実際美味しいわ」
「この味確かにね」
「いけるわ」
「だからね、ドイツの味かどうかは考えずに」
そこかというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ