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銀河英雄伝説〜生まれ変わりのアレス〜
進軍〜自由惑星同盟〜
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まさに塵と変えた。

 そこまでが映ってから、映像は再びイゼルローン要塞へと変わった。
「残念ながら今までの戦いは、偏にトールハンマーに防がれたといっていいでしょう。こちらは推定となりますが――出力は九億メガワット、この一撃で同盟艦隊の数千隻が一瞬で破壊され、さらに連射とはいかなくとも数分で再発動が可能です」
 再び移ったのは第三次イゼルローン要塞攻略戦だ。
 この戦いでは、複数の方向からイゼルローン要塞へと突入をかけた。

 だが、それも。
「このように時間差を置いたとしても、連続して五回の砲撃を受けました。五回以上の砲撃ができるか。それは未だにわかりません――この第三次イゼルローン要塞攻略戦では、時間差を置いて前後左右から攻め立てましたが、要塞から五回の砲撃を受けて、一万近くの艦隊が消えました。それ以上はわかりません。性能の限界などこの時点では、試せませんでしたし、今後も試すということはないでしょう」
 中央で説明するヤンを、全員が渋い顔で見ていた。
 全員が知識として知っていたとしても、それを実際に見るのは違うのだろう。
 くるくると画面が切り替わっていく。
「第四次イゼルローン要塞攻略戦では、持久戦を試みました。けれど、イゼルローン要塞では自給自活、さらには武器の開発も可能であり、帝国からの増援を余裕で待つことが可能であるとわかったことは皆さんの記憶に新しいことかと思います」
 補給はこちらが不利、過去の様に要塞を囲んで、兵糧攻めにしたとこで、何ら意味をもたらさなかった。同意するように頷いたのは、ビュコック中将だ。

「持久戦も無理、そして、トールハンマーをまともに対応することができない。そこで我々が考えたのが、並行追撃という作戦です」
 映った映像では、青の点と赤の点がある。
 青の点がイゼルローンから出撃すれば、赤の点が青の点を抑える。
 次第に、青の点がわざとらしく、下がっていく。
「敵はトールハンマーを信じている。いや、過信しているといってもいい。おそらく――といいますか、九割以上の確率でトールハンマーの射程に我が軍を引きずり込み、そして」

 呟いた言葉とともに、青の点が一斉にイゼルローン要塞を迂回するように半分に分かれて、要塞へと下がっていく。
 残されたのは、赤の点だ。
「このようにイゼルローン要塞からトールハンマーの斜線を開けて、ぼん」
 ヤンが手のひらを開けると同時に、赤の点の前方が消えた。
「およそ集まった五万隻の我が軍に対して、トールハンマーから数秒単位で被害数で千を超える攻撃が加えられます。作戦本部の計算では、敵艦隊との攻撃とも合わせれば」

 咳払いが聞こえた。
 実にわざとらしい、だがそれ以上は言うなという意味であろう。
 アップルトンの様子に、ヤンは逆らうことはし
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