第一章
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ピーターラビットのお話
ピーターはいつもお父さんとお母さんにマクレガーさんの畑に行ってはいけないと言われています、そしてそれはどうしてなのかも言われています。
今はお母さん兎がです、ピーターにそのマクレガーさんのことをお話していました。
「あの人は捕まえた生きものを何でも食べるのよ」
「パイにしたりしてだね」
「そうよ、あそこには犬も猫もいるし」
兎にとってはとても怖い場合もあるこの生きもの達のこともあるというのです。
「だからね」
「とても危ないからだね」
「そう、あそこに行っては駄目なのよ」
絶対にというのでした。
「何があってもね」
「そうなんだね、けれどね」
「マクレガーさんのお家の畑はとてもいいお野菜が一杯あるわね」
「人参なんか凄いよ」
とてもいい人参が一杯あるのです、マグレガーさんのお家に畑には。
「どれだけ美味しそうか」
「ええ、確かに美味しいと思うわ」
お母さん兎もこう言います。
「あの人の畑の人参はね、蕪もキャベツもレタスもね」
「それでもなんだ」
「そう、食べたら駄目だし」
「近寄ってもなんだ」
「駄目よ、本当に危ないから」
「ううん、そうなんだね」
「若しかしてまだ行ってるの?」
お母さんはピーターの目をじっと見て尋ねました。
「マクレガーさんのお家に」
「もう誰も行かなくなったから行かないよ」
「そうでしょ、あの人のお家がこの辺りで一番危ないからよ」
「マクレガーさんがいて犬や猫もいて」
「あんな危ない場所はないからよ」
「皆近寄らないんだね」
「そうよ、だから貴方も近寄ったら駄目よ」
「他の場所で遊ばないと駄目だね」
「そうしなさい、いいわね」
ピーターに厳しい声で忠告するのでした、それではピーターも頷くしかありませんでした。それでピーターもマクレガーさんのお家の方には行かなくなったのですが。
それでも遊びたいものです、それで新しい遊び場所を探していたのですが。
ピーターにです、妹達がこんなことを言ってきました。
「最近新しいお池が出来たそうよ」
「随分浅いお池がね」
「そのお池に何か麦みたいなのが一杯生えてるっていうの」
「それどんなところかな」
ピーターは妹達のお話を聞いて首を傾げさせました、それが一体どんな場所なのか聞いただけでは全く見当がつかなかったからです。
「一体」
「ええ、マクレガーさんのお家から少しいったね」
「川沿いのところに出来たらしいわ」
「結構広いところらしいわ」
「そうなんだ、じゃあ今からそこに行ってみる?」
妹達にこう言ったピーターでした。
「面白そうだし」
「マクレガーさんはそこにはいないそうよ」
「犬も猫もね」
「随分平和な場所らしいわ」
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