機動戦士ガンダム
2115話
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分からない程に馬鹿なのかと呆れればいいのか、どっちだ?」
空を支配するという事の意味は、非常に大きい。
MSでどうにかしようとしたのか?
いや、ジオン軍のMSは空を飛べない。
将来的には、もしかしたらAMのように空を飛べるMSが出てくる可能性もあるが、現在のザクではどうあっても無理だろう。
そんな状況で制空権を連邦に奪われるという事は、大きな損失なのは確実だった。
「コロニーを住居としているジオン軍にとって、空を飛ぶ戦闘機というのは開発に難航するのです。寧ろドップの開発が成功した事を褒めてもいいくらいかと」
眼鏡を直しながらルルーがそう言うが、何だか微妙に偉そうな感じがするな。
いや、本人にそんな意識はないんだろうが、元々そういう性格をしているというか。
「大気圏内の航空機に関するノウハウがない為、基本的にはシミュレーションで開発された機体となりますが……当然そのような状況で開発された以上、性能としては今ひとつといったところです。バランスの悪い機体を大推力のエンジンと姿勢制御スラスターで強引に飛ばしているので、運動性は非常に高いものの、航続距離は非常に短いという欠点があります。よって、F-32という機体はジオン軍にとっては非常にありがたいものかと。……もっとも、ジオン軍はMS至上主義に近い者も多いので、その機体の意味を正確に理解出来る者がどれだけいるのかは分かりませんが」
ルルーの長い説明で、大体理解出来た。出来たんだが……俺が聞いた話によると、ジオン公国として独立した時に、ここに駐在していた連邦軍を引き入れたって事だったと思うんだが。
そういう連中なら航空機についての知識やノウハウを持っていてもおかしくはないし、オデッサを占領した時に戦った連邦軍は当然戦闘機の類を出してきたのだろうから、それを鹵獲するとか、連邦軍の軍人を利用して戦闘機を横流しさせて研究させるとか、そんな事はしなかったのか?
あー……いや、でも、ギレンの優性人類生存説で自分たちが選ばれた存在だと思っていたから、自分達よりも劣った存在の連邦軍の兵器は必要ないと判断したのか、それともルルーが言ったようにこれまでの戦いでMSが優秀すぎたが故に、その辺を問題視してなかったのか……
恐らくMSの過信が目的だろうな。
ただ、宇宙でならそれでもいいのかもしれないが、重力があって空がある地球ではそうもいかない。
……なるほど。そんな時にMIPに戦闘機が持ち込まれれば、向こうにしてみれば絶対にこっちを引き込みたいと思ってもおかしくはないか。
ただまぁ、もうドップで戦闘機が決定している以上、MIPがF-32を用意しても、それを使うかどうかは利権的に難しいと思うが。
また、F-32を選んだというのも納得だ。
シャドウミラーの所
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