暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2115話
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ぁ、MIP社の者にしてみれば、聞いた事もないような存在と会う事によって、麒麟児と呼ばれるジオニック社の技術者たるメイ・カーウィンの協力を取り付ける事が出来るのだから、そちらの方を重要視するのは、今の時点では当然なのだろうが。
 もしくは、MIP社の連中がこっちについてどこまで情報を掴んでいるのかは分からないが、背後にラルがいるというのを知れば、MSパイロットとして何らかのアドバイスを貰える可能性もある……と、そんな事を考えている可能性もある。

「それで、機体としては何を見せるつもりだ?」
「F-32シュヴェールトよ」
「……は?」

 千鶴の口から出た名称は、完全に俺の予想外の存在だった。
 F-32シュヴェールトというのは、イスルギ重工が開発した戦闘機で、その試作機はリオンの原型となった機体でもある。
 戦闘機として非常に高性能な戦闘機なのは間違いないのだが、リオンを始めとした人型機動兵器が主流となった関係上、幾ら高性能ではあってもただの戦闘機でしかないF-32シュヴェールト……面倒だからF-32でいいか。そのF-32ではリオンを始めとしたAMの戦闘についていける筈もなく、結果としてお蔵入りになった機体だ。
 高性能な機体だけに、戦闘機以外の……それこそちょっとした防衛力を持つ移動手段とか偵察機という扱いをすれば、まだ十分に使い勝手があるのだが。
 あるいは、シャドウミラー以外であれば2級の戦力として生き残る道があったかもしれない。
 だが、シャドウミラーの場合はキブツのおかげで資源に困るという事が基本的にない以上、2級の戦力とかそういうのは殆ど必要ない。
 結果として、F-32はシャドウミラーの中では量産されることもなく、技術的な標本として存在してるだけとなっていた。

「……何でここでF-32? 確か、以前相談した時はジン、ストライクダガー、リーオーといった機体の設計図を見せるって話じゃなかったっけ?」
「ええ、私達も最初はそのつもりだったんだけど……この世界に、特にジオン軍について色々と調べた結果、F-32が最善という選択肢になったのよ」
「何でだ?」
「いや、儂もそのF-32という機体の資料を見せて貰ったが、恐らくMIPは食いついてくるだろう」

 俺の疑問に答えたのはラルだったが、こっちもまた俺にとっては完全に予想外の返答だ。

「詳しい理由を聞かせてくれ」
「うむ。まず、第一に……現在ジオン軍の中で戦闘機らしい戦闘機、具体的には地球上で飛行が可能な戦闘機は存在しない。……儂が聞いた話では、1週間程前にドップという機体のテスト飛行を行い、それが採用される事がほぼ確定された……といったところだ」
「正直、よくそれで地球降下部隊を送り出したなと、褒めればいいのか……空を支配される事がどれだけ危険なのか
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