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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第56話
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5月21日、午前7:00――――



翌朝、現状を知った生徒達が重苦しい空気を纏っていながらも結社の動きに対していつでも動けるように厳戒態勢でいる中心が折れたユウナは目は覚めてもベッドから起き上がらず、ベッドにい続けた。



〜デアフリンガー号・ブリーフィングルーム〜



「―――それでは、今回例の要請書は私が渡します。」

一方その頃リィンに対する要請(オーダー)の書類を持ったセシリアはリィンと対峙し

「あれが……」

「………メンフィル両皇帝からの要請書か。」

「リィンさんとヴァリマールをこの1年動かしてきた……」

「そしてその”対価”として新興の大貴族に内定しているシュバルツァー家をメンフィル皇家が庇護する誓約書でもある要請書ですわね。」

「ホント、よく考えられている要請書ね。」

セシリアが持つ要請書を見たアリサ達がそれぞれ複雑そうな表情をしている中シャロンとセリーヌは静かな表情で呟き

「……朝早くからお疲れ様です。今回はシルヴァン皇帝陛下の側妃の教官がいる為、レクター少佐ではなく教官が渡す事になったのですか?」

「ええ。そもそも、アランドール少佐は今それどころではないでしょうし。」

「え…………それって、どういう事なのでしょうか……?」

リィンの問いかけに対して頷いて答えたセシリアの話が気になったトワは不思議そうな様子でセシリアに訊ねた。



「申し訳ありませんが、今はそれについて説明している時間はありません。明日になればわかると思いますから、その時までお待ちください。―――それでは始めて構いませんね?」

「ええ、異存はありません。」

「”灰色の騎士”リィン・シュバルツァー。――――メンフィル両皇帝の要請(オーダー)を伝える。”結社”の狙いを見極め、クロスベルの地の混乱を回復し、可能ならば”執行者”を討伐せよ。」

「その要請――――引き受けました。」

セシリアが宣言と共に差し出した要請書に対して答えて受け取ったリィンは会釈をした。

「当然、私達も手伝わせてもらうわ。」

「及ばずながら私も協力させて頂きますわ。今回の相手は相当危険ですから、お嬢様とお嬢様の将来の伴侶であられるリィン様を守る為にも”死線”の力、とくと震わせて頂きますわ。」

「ええ、姉さんの動きを確かめる必要もありますし。」

「監察院の許可も貰った。どうか助太刀させてくれ。」

「アリサちゃん、エマちゃんにマキアス君、シャロンさんも……」

「……ありがとう。遠慮なく力を貸してもらう。」

アリサ達の協力の申し出にトワが嬉しそうな表情をしている中リィンは静かな笑みを浮かべて頷いた。



「勿論我々も助
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