第56話
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関係者達を釈放して戦力として扱うなんて、”あらゆる意味”で常識外れの皇帝みたいね、”黄金の戦王”とやらは。)
アリサの小声の質問に答えたセレーネの説明を聞いたエマとマキアスが驚いている中シャロンは冷静な様子で呟き、セリーヌは呆れた表情で溜息を吐いた。
「しっかし、まさかあんたがリア充皇帝の司法取引に応じてリィン達に力を貸すとはな。自分に対しても厳しいアンタだったら、『かつてクロスベルを騒乱の渦に巻き込んだ元凶の一人である自分には資格がない』とか言って、リア充皇帝の司法取引に応じなかった事に驚いたぜ。」
「――――勘違いするな。実際、未だに俺は俺自身が犯した罪を忘れていないし、ガイやクロスベルの民達に対する償いは俺の一生では到底償い切れないと思っている。俺がヴァイスハイト皇帝の司法取引に応じた目的は”減刑”ではなく、ガイやクロスベルの民達に対する”償い”として、クロスベルを再び騒乱の渦に巻き込もうとする結社の残党達からクロスベルを守る為だ。」
苦笑しながら話しかけたランディの言葉に対してアリオスは静かな表情で答え
「アリオスさん…………」
「ったく、その厳しさも相変わらずだな………」
「クク、さすがはかつて”クロスベルの守護神”とも呼ばれた男だけあって、例え罪を犯した後でもクロスベルを”外敵”から守る考えは変わっていねぇようだな。」
「うふふ、今回の”要請”はクロスベルを外敵から守る為でもあるのだからかつてクロスベル動乱を引き起こした元凶の一人である”風の剣聖”も信頼できる”助っ人”ね。」
「フン………」
アリオスの決意を知ったセレーネは驚き、ランディは疲れた表情で溜息を吐き、ランドロスは口元に笑みを浮かべ、レンは小悪魔な笑みを浮かべ、ミハイル少佐は鼻を鳴らして厳しい表情でアリオスを睨んでいた。
「………――――事情が違えど、クロスベルを結社から守りたいという考えは俺達も同じです。”八葉一刀流”の”二の型”の皆伝者にしてS級正遊撃士候補に挙がっていた元A級正遊撃士である”風の剣聖”と肩を並べて戦える事、アリオスさんと同じ”八葉一刀流”の剣士として光栄です。アリオスさんの協力、喜んで受けさせて頂きます。―――――改めてよろしくお願いします。」
静かな表情で呟いたリィンはアリオスに利き手である右手を差し出し
「……ああ。我が風の太刀、お前のクロスベルでの要請を成功させる為に存分に利用するがいい。」
リィンの行動に一瞬驚いたアリオスは静かな笑みを浮かべて自身も利き手である右手を差し出してリィンと握手をした。
「ふふっ、世にその名を轟かせ、しかも同じ流派である”八葉一刀流”の”灰色の騎士”と”風の剣聖”の共闘の誓いの握手なんてレアな場面、グレイスが
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