暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2114話
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を騙したアサクラの方に強い苛立ちを覚えている。
 もっともルナ・ジオンの件を知ったからか、今はそのアサクラに対しても、苛立ちはしているが冷笑的な雰囲気の方が強いが。
 今回の作戦の件で、サラミス級やマゼラン級、コロンブス級を宇宙攻撃軍に譲ったと俺に説明した時も、苛立ちはあったが嘲笑の方が強かったし。
 ともあれ、若干微妙な雰囲気になった空気を変えようと、俺は改めて千鶴に視線を向ける。

「それで、千鶴は凛のフォローって事で来たのか? 今のジオンで凛とか千鶴がいれば、色々と危ない……いや、面倒だろうに」

 連戦連勝で沸きに沸いているサイド3において、当然ながら羽目を外す者も出てくる。
 そして凛や千鶴は、誰がどう見ても間違いなく美女と呼ぶに相応しい容姿をしている以上、妙な考えを持って近づいてくる奴も多いだろう。
 特に今のズム・シティは、勝利に浮かれている者が多いので、羽目を外すような馬鹿な奴が出て来ないとも限らない。
 とはいえ、凛も千鶴もシャドウミラーで鍛えられている。
 MSの操縦は出来ないが、生身での戦いとなれば、それこそ軍隊が出て来ても対処は出来るだろう。
 だが、それはあくまでも実際の実力であって、2人の見掛けから判断する事は出来ないのだ。

「そうね。だからラル大尉の部下に、一緒に行動して貰っているのよ。それに……この世界では魔力の消費が他の世界よりも多いから、魔法もあまり頻繁に、そして大規模には使えないしね。……アクセル君みたいに、魔力が人外なレベルなら話は別だけど」

 キャメロン姉妹が、そんな千鶴の言葉に驚きの表情を浮かべて俺の方を見てくる。
 今の俺の状況を考えると、それはしょうがないんだろうが。

「で? 千鶴は結局凛のフォローの為に来たのか?」

 改めて尋ねるが、千鶴はそれに首を横に振る。

「いえ、私が来たのはMIPとの接触の為よ」
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