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ノーゲーム・ノーライフ・ディファレンシア
第3話 邂逅
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「えっ…今なんて?」
「聞き、間違い…だよ、ね?」

その瞬間、『  』の鬼気はどこへ行ったのか、嘘のように霧消し、哀れな小鹿の如きオーラが代わりに二人を覆う。余りに酷いそのギャップに、シグも驚きを隠せないのか。

「……お前ら、『  』だよな?」

二重人格や、入れ替わりを疑った。そう思わせるくらいには、落差が酷かった。
一足早く復活した空が、動揺を押し隠し、あくまで飄々と────ゲーム内容の変更にかかる。

「他の何に見えた。純度100%の『  』で合ってるよ」
「あんな涙を誘う弱々しい連中に一度も勝てなかったとか、信じたくないんだが」

頬を掻くシグに、だが空は腕を大仰に広げて言った。

「いいや!!人類の武器は弱さ――――そこからなる知恵だッ!!故に人類最弱たる俺は、俺らは、『  』は!!あらゆるゲームで無敗、無敵だったとは思わんかねン〜ン!?」
「頭脳、主義…」

白までもがその言葉に乗っかったのを見て、シグはようやく結論に達したのか。

「……じゃあ、将棋にするか?」

苦笑いで、『  』の要求、即ち。
純粋な体力ゲーは勝ち目ないんス、というゲーム内容の変更要求を呑んだ……


「ジブリール」
「こちらに」
「……!?どっから沸いた……って天使!?」

その場にいない者を平然と呼ぶ空、それに応じ空間転移するジブリール。
シグは、「……流石異世界。何でもありだな」と誰にも聞こえないような声で呟いた。

「……天使?シグ、お前位階序列を知らないのか?」
「大丈、夫…初見、みんな、ビビる」

シグの初々しい反応に、空と白はかつての自分達を重ねて無駄に暖かい笑みを浮かべた。
だが、シグはその際に空が呟いた言葉を聞き漏らさなかった。『位階序列』────この状況から類推されるその単語の意味に、シグは過敏に反応して空にこう尋ねる。

「ちょっと待て空。位階序列ってことは、人間以外の種族がいるってことか?」
「ああ、十六種族(イクシード)っつってな。ジブリールにゲーム作ってもらってる間に、説明しよう」


「じゃあ、ルールを確認しよう」

シグは、必要以上の会話をしないかのように端的にそう告げる。
だが、その端的さ────傲岸不遜な様子が、ジブリールのかなり低い沸点に触れたのか。

「おや、何やら不遜にしておられますが。人様にゲームを作らせて、礼の一つもないのですか♪」

ジブリールは、天地を震え上がらせる笑みを浮かべる────だが、シグは動じない。
ゲームに集中しだした彼には、もはや恐怖などという主観にしかないものは届かない。
理性を縛り、本能を黙らせ。()()()()()()()()と言わんばかりに、狂
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