第二章
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「姉さんを殺したいじめをなくす為に」
「立派なものだな」
理事長は自分の正義を語るみなみにシニカルな声で応えた。
「本当に」
「それは嫌味ですよね」
「そうさ、正義ってのは残酷で一方的なものなんだよ」
璃事情はみなみに冷めた目で返した。
「ちょっと間違えると独善になって独善はすぐに悪になるんだよ」
「私が悪いことをしているっていうんですか」
「あのな、御前が個人情報ネットでばらまいた御前の姉さんをいじめてた連中どうなったか知ってるのか」
理事長はみなみに冷めた目のまま問うた。
「全員家にまで馬鹿が殺到して家を荒らされて親は失業して一家離散したり自分も失業や退学になっていったんだよ」
「自業自得ですよ」
「そうだな、いじめには報いがあるんだよ」
それは事実だとだ、理事長も認めた。
「因果応報ってな、しかし家族まで巻き込んだらな」
「駄目だっていうんですか」
「御前は姉さんを殺した連中と関係のない奴まで不幸のどん底に落としたんだぞ。一家離散した家族もあったし引っ越したり挙句には一家心中図った家族もいたんだ」
「けれど誰も死ななかったですよね」
「死にかけたんだよ、いじめてた連中は今でも個人情報ネットで流れてるぞ」
そうしたホームページやブログが存在しているのだ。
「お天道様の下歩けなくなってるんだぞ、一生な」
「あの人達の家族もですか」
「人殺しの親兄弟だってな、本人はよくても家族に罪はないだろ。それにな」
理事長はみなみにさらに言った。
「御前学園でいじめをしていた連中虱潰しに探していってるよな」
「いじめは許せないですから」
「それでどうだ?いじめしていた連中に何をしている」
学校の情報や人間関係を操ってだ、みなみが彼等を追い詰めてスクールカーストの最下層に追いやって報いを受けさせていることを言っているのだ。
「御前それ同じだろ」
「同じ?」
「御前の姉さんを殺した連中とな」
「私があの連中と同じ・・・・・・!」
そう言われてだ、みなみは。
その顔をさらに怒らせた、そして目に憎悪の炎を宿らせて全身に怒りのオーラの炎を燃え上がらせて理事長に言った。
「言っていいことと悪いことがありますよ!」
「ああ、そうか」
「そうかですって!」
「幾らでも怒れ、しかし御前が何をしてもな」
理事長は氷だった、みなみの炎に対して。
その氷の態度でだ、みなみに言うのだった。
「俺に何か出来ると思うなよ」
「理事長だからですか」
「この地位がない只のおっさんでも御前には負けないんだよ」
実力が違う、そうだというのだ。
「確かに社会ってのは格差があるさ、人間ってのはそれがないと秩序を保てないのはやっぱり事実なんだよ」
「じゃあ私の言うことは」
「正しい面もあるさ、しか
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