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3章 穏やかな日々
21話 将来の旦那さん?Part1
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『ツカサさん…私は、あなたのことが好きなんです!小さいころからずっと…』
『っ…』
『親戚の中で、唯一あなただけが私の味方で…本当にそれがうれしかった…。ずっとずっと好きでした…!』

 しゃくりあげる微かな嗚咽。いたたまれない気持ちになるが、ツカサはただこぶしを握り締めることしかできなかった。







「……」
 うっすらと目を開けると、見慣れた木製の天井が徐々に焦点があって見えてくる。体をゆっくりと起こす。朝の陽ざし、柔らかいベッドの感触、そしてリアの寝息。いつもの何一つ変わらない朝だった。





―?―?―?―?―?―?―?―?―?―?―?―?―?―?―?―?―

 ラフコフ討伐の時のせいで、一か月暇ができてしまった二人は、すっかり時間を持て余していた。第一層の依頼掲示板に載っている依頼もその日のうちにすべてこなしてしまっているし、前線に出るのも禁じられている。どうせ、2人が主に前線に入るのは夜であり、そんな時間に最も危険な前線の迷宮区に入るバカはこの2人意外にいないので、ばれないといえばばれない。だが、見つかったときに面倒だし、何よりリアもツカサも“謹慎”ではなく、“休暇”と思うようにしているため、無理をして入ることもなかった。


 その日の依頼で、「ダークラビットの毛皮」なるものを5つ集めてきてほしいというものがあった。依頼主は裁縫スキルをマスターしていて、それで生活を立てており、ある時、お客から黒兎の毛皮を使った装備品を作ってほしいと頼まれたらしい。

 だが、ダークラビットといえば、何よりすばしっこいため、仕留めにくい。しかも、発生場所もかなり上の層のため、レベル自体も高く、職業スキル専門の依頼主には到底倒すことができない。そうして、白羽の矢が立ったのが、オールラウンダーである。





 レベル的には全く問題ない。すばしっこいのも、だ。何よりの問題は、そのアイテムのポップ率の低さ。そのパーセンテージは0.02%、そのうえ、この2人のアイテムに対するリアルラックは恐ろしく低く、結局5つ集めるのに4時間を費やした。


「やっと終わったぁ…」


 圏外だというのに、リアは思わず大の字に寝っ転がり、流石のツカサも座り込んだ。


「流石に4時間ぶっ続けはつらいな…」


 かなりツカサも疲労したようで、いつもよりも声のトーンが低い。しばらくの間、その疲れを癒すかのように無言の時間が流れ、そのあと再び会話が再開される。




「依頼主にこれ届けたらどうするか?」



 午後から狩り始めたので、すでに空は夕焼け色に染まってきている。


「う〜ん、どうするかぁ…」


 最近は、こうして暇を持て余しているうえ、
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