第一話 ガイエスブルグの別れ
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魂は私の体から浮き上がっていた。迷信と思っていたが、幽霊とは実在するらしい。何故なら下では、ラインハルト様が私の体を前にミッターマイヤーに私が『死んだ訳が無い』と叫んでいるのだから。
取りあえず、冷静になって考えると、体に戻れるか試してみようとしたが、何度やっても戻れない、ラインハルト様に触っても触れず、話しかけても聞こえない状態で有った。
どうすればよいのであろうか?大神オーディンに聞けたら聞きたいぐらいだ。
結局、何も出来ないので、せめてラインハルト様の御側で見守るだけでもしようと考えるに至った。
ラインハルト様は落ち込んでおられる。
幾らほど経つたであろうか。オーベルシュタインがやって来た。
アンネローゼ様に私の死を伝えたのか・・・・・余計なことをする。
ラインハルト様そんな奴にお怒りになりますな、捨て置けばいいのです。
アンネローゼ様のお姿とお声を聞ける。
ラインハルト様と共に通信室へ向かおう。
通信スクリーンに映るのは、アンネローゼ様・・・・・。
活きてお会いしとうございました。
「姉上・・・・・・」
『可哀想なラインハルト・・・・・・』
アンネローゼ様、そのお顔に出ている、軽蔑に見える相は・・・・・。
『貴方はもう失うものを持たなくなってしまったわね、ラインハルト』
「・・・・いえ、未だ私には姉上がいます。そうですね、姉上、そうでしょう?」
『そう、私達はお互いの他に、もう何も持たなくなってしまった・・・・』
アンネローゼ様、その様なお寂しいお姿を・・・・・。
『ラインハルト、私はシュワルツェンの館を出ます。何処赤小さな家をいただけるかしら』
「姉上・・・・」
『そして、当分はお互いに会わないようにしましょう』
アンネローゼ様、その様に突き放すのは、ご無体かと・・・・・・。
「姉上!」
『私は貴方の傍にいない方が良いのです。生き方が違うのだから・・・・私には過去があるだけ。でも貴方には未来があるわ』
「・・・・・・」
『疲れたら、私の所へいらっしゃい。でも、未だ貴方は疲れてはいけません』
アンネローゼ様は、お怒りになっている。ラインハルト様は錯乱して気がついていないが・・・・。
「判りました。姉上がそう仰るなら、お望みの通りにします。そして、宇宙を手に入れてからお迎えにあがります。でも、お別れの前に教えて下さい」
ラインハルト様は何を聞くのだろう?
「姉上はキルヒアイスを・・・・・・愛していらしたのですか?」
ラインハルト様なんて言う事を聞くんですが!!恐れ多いですよ。
返答ありませんが、アンネローゼ様のお顔を見ると、私の事を・・・・・。
ラインハルト様を見守るつもりだが、アンネローゼ様を見
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